このように毎月流入してくる現金の処遇方法は、主に下記の2つのパターンに分類されると思います。
① ストックして流動性を確保する
② 借入金返済によってキャッシュフロー増大をはかる
では、私はどちらの戦略かというと、①の『 ストックして流動性を確保する 』を選択しています。具体的には有利子負債総額を維持したまま、純有利子負債を減らしていくのです。
純有利子負債とは、有利子負債から換金できる資産を差し引いた金額です。例えば投資用不動産を購入するのに2億7000万円の融資残高があって、手元の現金相当物が1億5000万円の場合には、純有利子負債は1億2000万円です。
まず第一の目標は、純有利子負債がゼロになることを目指します。更に換金資産超になれば、投資家としてはかなり安定した状態にあるといえます。
私が借入金を減らさない理由は、『 優良な資産を購入するチャンスを逃さないため 』です。手元に即換金可能な流動性資産を大量に保有していると、優良資産購入のオファーが来たときに手を挙げることが可能になります。
そのような絶好の機会はめったに無く、いつチャンスがくるかを予想することはできません。しかしその気になればいつでも購入できる能力があることを周知していると、おいしい話が回ってくる機会が増えます。
このようなある意味攻撃的な意味合いでの『 貯金 』も、投資家として成功するには必須の条件ではないかと考えているのです。