日本国債暴落説を考える その2 のつづきです
実際に財政危機に陥る国は、国家債務の総額がほぼそのまま純債務というケースが圧倒的に多いです。バランスシートの右半分しかみていないと、現状を見誤ってしまいます。つまり、日本の国家財政が直ちに破綻することはないのです。
今、日本が消去法的に買われている理由もそこにあります。ユーロ危機、米国財政の崖、中国など新興国のバブル崩壊などの世界中で問題になっている経済危機の火種に比べれば、今の日本はまだ安定しているとみなされているのです。
国家破綻の名書に、『国家は破綻する』があります。この書籍は、過去800年に及ぶ世界中の膨大な資料を分析した結果から導き出される国家破綻の現実を理詰めで詳述しています。国家破綻について真剣に研究しようと思う方に、最もお勧めの書籍です。
財務当局が日本の財政破綻の危険性を演出をしているのは、増税を行うための手段です。欧米の金融危機が去れば、次は日本の番かもしれませんが、それまでにはまだしばらく時間がありそうに思えます。
日本国債暴落説を考える その4 につづく
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