上場株式の隠負債を考える その1 のつづきです
財務諸表のみから本当の意味での隠債務(年金)の大きさを判断するのは難しいと思います。したがって私の場合、下記のような企業には注意しています。
① 社歴が長い
② 社員の平均年齢が高い
③ 製造業
①②に該当する企業に関してはすでに大きな隠債務を抱えていることが多いです。日本を代表するような大手企業で、決して業績が悪くないにも関わらず、株価がPBR 1倍割れまで売り込まれている企業の中には、大きな隠債務を抱えている場合があります。
②に関しては産業構造の変化によって、製造業の労働者が持つ付加価値の寿命が急速に短くなってきています。つまり、労働者としての「旬」が短くなっていく傾向にあるのです。
現在の日本の法律では「寿命を迎えた労働者」を解雇することが極めて難しいため、特に製造業においては大量の企業内失業者を抱えています。更に今年4月から改正高年齢者雇用安定法が施行されるため、この傾向に拍車がかかります。
上場企業の隠債務を考える その3 につづく
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