電力株投資 再考 のつづきです
① 原子力発電の再稼動時期
原子力発電の再稼動問題は、短期的な問題ですが現在の電力株低迷の最大の原因です。LNG等の燃料費高沸に加えて、原発が停止していても膨大な維持が掛かります。原価よりも安く電力を供給しているので、急激に財務状態が悪化しています。
再稼動が遅れることも問題ですが、廃炉勧告されると電力会社に存亡の危機が訪れます。 現在、原子力規制委員会は下図のごとく全国で11基の原発をターゲットにしています(週間ダイヤモンド【第784回】 2013年2月28日から抜粋)。
特に高浜原発、大飯原発、美浜原発を抱える関西電力、志賀原発を抱える北陸電力、東通原発を抱える東北電力は強い逆風を受けています。基本的には電力会社の破綻は無いと考えていますが、この3電力に関しては状況次第では虐殺的減資(増資)や国有化の可能性も否定できません。
株価もある程度はこの状況を織り込んでいるようですが、北陸電力の株価が関西電力や東北電力と比較して高いのが気になります。北陸電力は他の電力会社への売電などで黒字化しているのが原因ですが、長期保有を前提とすると廃炉リスクを織り込んでいない割高な銘柄であると判断しています。
電力株投資成功のツボ: 電力小売自由化 につづく
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