ご存知の方も多いと思いますが、1月15日にスイス国立銀行がユーロ / スイスフランに設定された1.2の上限を撤廃する決定をしました。この突然の発表を受けて、瞬間的にユーロが大暴落を演じました。
これは、スイス国立銀行が1ユーロ=1.20スイス・フランでフランの上昇を抑え込む無制限介入を突然放棄したことを意味します。この影響で、欧州を中心にリテールFX業者で膨大な損失が発生しました。
現時点で判明しているだけ、上場会社であるアルパリとFXCMが事実上の倒産に至っています(FXCMはルーカディア・ナショナルから救済)。また、6位のIGグループも深刻な状況に追い込まれています。
FX業界では下記のように、上位の2強が日本のFX業者で、3位以下に欧米のFX業者が位置しています。今回は、スイス・フランの取扱いが多い欧州のFX業者を中心に、瞬間的に膨大な損失が発生したようです。
いくら予想外とは言え、極度のボラティリティが発生すると上場企業と言えども瞬間的に破綻するほどFX業者は不安定な業界のようです。やはり巨大なレバレッジのリスク管理はプロでも難しいのでしょう。
幸い、現時点で日本のFX業者への影響は限定的のようですが、今回の教訓を私は重く受け止めています。やはりFX業者を通じて通貨の長期投資を行うことは危険な行為だと思います。
私は極力財務状態の堅牢な大手金融機関を親会社に持つFX業者を選別しているつもりですが、上場企業といえども瞬間的に倒産するほど不安定な業界においては、やはり完全にリスクを回避することは難しいです。
私は、堅牢な大手金融機関を親会社に持つFX業者で、低レバレッジのポジションを持つことで外貨預金の代わりにしていましたが、この投資戦略についても少し再考の余地があるかもしれません。
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