最近のババ抜きのような盛り上がりをみせている不動産投資の世界においても、沢さんはかなり良識派であるという認識です。その豊富な収益不動産に関する経験と知識を独自の視点から展開されています。
「買うことが目的ではないでしょ。買うことによって得る利益が目的でしょう」というフレーズが本書の随所に出てきます。収益不動産では購入できれば勝ち!と思っている方が多いですが、実際は違うのです。
正直に言って、本書で記載されていることは私にとって常識的な事項でした。おそらく、長く不動産経営に携わっている方であれば、感覚的に理解していることばかりだと思います。
しかし、百戦錬磨の不動産経営者であれば感覚的には理解しているものの、他人に伝わるように文章化して体系立てることに成功している点は特筆するべきことだと思います。
本書を読破したところで、実践的な知識は身に付きません。しかし、総論的に不動産経営で利益を出す考え方を公開しているので、不動産経営者(投資家)にとって非常に役に立ちます。
本書は初心者には必読の書ですが、経験年数5年前後の不動産投資家としては中堅に差し掛かる方にもお勧めです。物件から得られるCFなど、所詮は利益の先食いに過ぎないことが良く理解できると思います。
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