6月13~14日のギリシャ政府とユーロ圏財務相会合(ユーログループ)との交渉は合意に至らずに終了しました。このため、ギリシアがデフォルトする可能性が増しています。
お隣のキプロスが2013年にデフォルトに陥った時には、10万ユーロ(1380万円)以上の預金者には特別課税を政府が課して80億ユーロ(1兆1040億円)の税収を得ました。
兄弟国でのデフォルトおよび預金封鎖事例を真近で見てきたギリシアの富裕層は、ギリシャ政府が同じようなことを実施するのではないかと懸念しています。
預金封鎖が現実味を増してきたギリシャでは、富裕層の高級車購入が増加しているそうです。メルセデスやポルシェなどの高級車の販売は、3月は前月比で47.2%、4月は27.9%増加したと報じられています。
同様のケースはロシアでも起きました。ウクライナ問題の制裁後にロシア通貨ルーブルが下落を始めた途端に、ポルシェなど高級車の販売が急増しました。
昨日のブログでもご紹介した書籍にも、ハイパーインフレ下の経済では現物資産を購入することで、貨幣価値の下落を防止する行動が有効であったことが史実として残っています。
今回のギリシアのケースでは、ハイパーインフレ下のかつてのドイツで価値ある家具や楽器が購入されたように、ギリシアの富裕層は高級車を購入しているようです。
世界最大の債権国である現在の日本では遠い国の話のように思えますが、知識として知っておいて損は無いと思います。長い人生ではどのように社会が変化して、何が起こるか分かりませんから・・・
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