2014年
12月
31日
水
いよいよ今年も、あと1時間弱で終わりを告げようとしています。あなたにとって、2014年はどのような一年だったでしょうか?私にとっては間違いなく最高の1年だったと思います。
そして、経済面でも最高の1年であったことが本日判明しました。私は毎月末に所有資産の時価評価を行うことで、資産内容の評価を行っています。
12月末は単月だけではなく、2014年の資産運用の成績を出す日でもあります。時価評価する方法はいつもと変わらないのですが、前月との比較に加えて昨年末との比較も行っています。
いつもの1ヶ月単位の比較では全体の動向に大きな変化が生じることは稀なので、主に各銘柄の値動き確認が中心です。つまり、ミクロの変化を捉えることが目的です。
しかし、12月末に関しては前年末とのマクロでの比較を行っています。具体的にはポートフォリオ内での時価評価の変動や自分のバランスシート変化の確認を行いました。
私は、この恒例の年末行事を2002年から実践していますが、今年は非常に変化の大きな年でした。経済面での体質が全く別人になりつつある兆候を如実に現している結果でした。
主に変化した点は下記のごとくです。
1. バランスシートの大幅な縮小
2. 融資残高の大幅な縮小
3. 金融資産比率の増大
4. 現金比率の増大
5. 収入源の多角化
6. 物件の都心部シフト
上記①②③は基幹物件の売却の影響が大きいです。これは⑥ともリンクしていますが、地方の大型物件を売却して、都心部の物件に買換える ” 資産の浄化 ” を敢行しています。
そして、この影響は融資残高にも如実に現れています。12月末時点の融資残高が1億7000万円にまで激減しました。ここまで融資残高が少ないと、何が起ころうと対処可能なレベルです。
私と同規模の投資家の中で、これほど融資残高が少ない人はほとんど居ないです。私の投資仲間たちは、物件売却以外では返済不可能な巨額の負債を、熟練の技でコントロールしています。
④に関しては②ともリンクしますが、単純に「私の守備範囲では、現時点でチャンスの窓がどこにも開かれていない」ため、ベタ積みになっているだけです。
⑤に関してはまだまだ全体に占める割合は小さいですが、事業収入の伸びと太陽光発電所オープンで、給与と不動産に偏っていた収入源をかなり多角化することに成功しました。
総じて言うと、私にとって2014年は非常に良い年でありました。皆さまにおかれましても、2015年が幸多い年になることを祈念して、今年の最終ブログを終えたいと思います。
2014年
12月
30日
火
今年も残すところ僅か2日となりました。最終的な個人所得税の税額をようやく決めることができました。今年は減価償却費が思ったほど伸びなかったので、予想よりも税額が多くなりました。
2014年
12月
29日
月
約1年前に90万円で購入した築8年のメルセデス・ベンツ E 350ですが、確かに良いクルマです。乗り心地が非常に良く、周囲のクルマが遠慮してくれる(笑)ので、非常に安全運転できます。
私はもともとクルマには全く興味が無かったのですが、カラーバス効果でメルセデスの各グレードを観察していると、やはりEクラス以上が良いように感じます。
メルセデス S クラス = セルシオ、E クラス = クラウン、C クラス = カローラというランク付けが一般的ですが、やはりメルセデス C クラス以下は安っぽい感じがするので、乗るならE クラス以上だと思います。
E クラスは非常に良いクルマですが、最近になってメンテナンス費用がバカにならないことに気付きました。今回、ブレーキパッドとローターを交換したのですが、ディーラー見積りが15万円だったのです!
国産車の倍近い価格で驚きました。1000万円近くも出して新車でE クラスを購入する人なら、この程度の金額にはビクともしないのかもしれませんが、こちらは築8年のE クラスを90万円で購入した身です(笑)。
クルマにお金を使うという感覚が無いので、この修理金額には到底納得できませんでした。そこで、近所の自動車修理工場に持ち込んだのですが、外注するようでかえって割高な見積りが来ました・・・。
意地になって、ネットで「ベンツ 格安 修理 ○○(私の住む地域)」で検索すると2~3社ヒットしました。そのうちの一社に相見積りを取るとディーラーの2/3程度の値段でした。
う~ん、調べてみるものですね。しかも自宅まで取りに来てくれるたので、時間の節約になりました。無料で自宅に取りに来てくれる時点で、修理費がまだまだ割高なのでしょうが、ありがたいサービスです。
このようにメンテナンスにお金の掛かるクルマではありますが、やはり品質の良いモノを使っているとセルフイメージが高まるような気(=錯覚かも?)がします。
セルフイメージが向上すると、仕事やお金儲けで結果を出せるようになると言われています。これはあながち迷信とも言えないと思うので、結果を出すためにも良い品質のモノを使うように心掛けようと思います。
2014年
12月
28日
日
お金の話題になると必ずと言っていいほど登場するのがファイナンシャルプランナー(FP)です。日本FP協会によると、FPを下記のように定義しています。
2014年
12月
27日
土
時事通信のニュースで、ついに来たかといく記事を見かけました。以下、ニュースからの抜粋です。
” 政府は26日、生活保護費のうち家賃に当たる「住宅扶助」を2015年度から引き下げる方針を固めた。具体的な減額幅については、財務省と厚生労働省で調整し、年明けの予算編成で決める。 ”
一般の方にとっては、あまり興味の無いニュースだと思います。しかし、生活保護の方がメインの顧客であるスペックの低い物件(=通称、福祉マンション)オーナーにとっては死活問題です。
一般国民としては、生活保護の闇に切り込む今回の政府の決定は歓迎するべきニュースだと思います。そこまで財政的に追い詰められているという証左でもありますが、概ね良い方向性でしょう。
しかし、市場原理から乖離した高過ぎる生活保護費の削減は、福祉物件経営を直撃します。返済が終了している文化アパート等では問題無いですが、”投資商品”としての福祉物件は大幅に利回りが低下します。
私が昨年売却した物件は、1/3程度が生活保護受給者でした。その地域では競合物件の乱立によって需給関係が悪化したたため、最期には割高な家賃を取れる生活保護受給者の激烈な獲得合戦が発生しました。
道義的・常識的に考えて明らかな”社会の歪み”だと感じたので、将来性に見切りをつける形で、私は生活保護受給者を対象とする物件の売却を開始することにしました。
そして先月の物件売却をもって、生活保護受給者が入居する所有物件は無くなりました。相応の利益を得た上で何とか沈みゆく泥船から脱出できたのですが、新規に物件を購入する方は注意するべきだと思います。
2014年
12月
26日
金
先日から自国通貨暴落に際して資産拡大する手法を検討しています。最も単純なのは暴落時にショートポジションを取ることですが、タイミングが難しく、市場の乱高下も予想されるためリスクと隣り合わせです。
ロングポジションでチャンスをモノにするためには、前回も挙げた下記のような条件を満たす資産を確保する必要があります。
完全に上記の3つの条件全てに該当する金融資産を、残念ながら私は知りませんが、これに近い手法を発見しました。それは「外国人投資家」として日本株に投資する手法です。
はぁ~?とい言った感じでしょうか(笑)。外国人投資家は「外貨」で「海外」から日本株を購入します。私達もこの手法を採れば、日本円の暴落時にバーゲンハンティングすることができます。
しかし、当たり前の話なのですが、私達は「外貨」で日本株を直接購入することはできません。日本円に両替する必要があるのですが、この際に為替差益に対する膨大な税金を支払わなければなりません。
これを回避するには、外貨のまま日本株を購入する必要があります。最も単純なのは海外証券口座を用いて日本市場に投資する方法です。しかし「ラクラク投資」を追求するために、他の方法を検討してみました。
そして見つけたのが海外市場に上場している日本株を購入する手法です。2014.12月時点では、残念ながら国内証券会社からNYSEに上場する日本株ADRを購入することはできません。
しかし、多くの証券会社で日本株ETFは購入することができます。日本株ETFの代表的銘柄は、iShares MSCI Japan (EWJ)です。このETFは、Net Assetsが15.6Bもある大型株です。
NYSEに上場する十分過ぎる流動性のある海外ETFを、日本国内の証券会社から日本円(※)でラクラク購入できるのです!この銘柄を購入することで、あなたも今日から「外国人投資家」です(笑)。
※ 証券会社の口座内であらかじめUSDへの両替が必要です
海外ETFも1000万円まで補償されるようなので、仮に証券会社が破綻しても全ての資産が無くなる心配はなさそうです。敢えて問題点を挙げるとすれば下記のごとくです。
①は、日本国内に居住する限り避けることはできないでしょう。ただし、税の支払いが嫌なら保有し続けることで永久に税の支払いを先送りできます(個人では相続時にヤラレルので法人の場合です)。
②は、国内証券会社で海外ETFを購入することは混蔵寄託契約を利用しているため国内法の制約を受けます。従ってNYSEに上場しているETFでも国内で超法規的措置があった場合には、これに従わざるを得ません。
国家破綻をきたすほどの危機的状況下では、国内法の縛りがある限り海外口座ほどの安心感は得ることができないのです。さすがにここまでは考え過ぎのような気がしますが・・・。
まとめ
国内証券会社(お勧めはマネックス証券)で外国株式口座を開いて、平時に日本円を米国ドルに両替しておきます。そして、日本円暴落時にEWJを大量購入することで、国内でもチャンスを掴むことが可能です。
2014年
12月
25日
木
2014.12.15号の全国賃貸住宅新聞に興味深い記事がありました。清陽通商 栗本社長の「不動産投資で資産を拡大させるために重要な出口戦略のポイント」です。
栗本社長の170棟にも上る収益物件の売買経験から得た講演です。まず建物には保有しているだけで「劣化」と「需要減少」の二つのリスクを負っています。
収支のまわっていない物件を先祖伝来だからという理由で保有し続ける方が居ますが、この二つのリスクを充分に考慮したうえで保有を継続するのか売却するのかを決める必要があります。
そして、売却する場合にはどれくらいの収益見込みが必要なのかというと、栗本社長の経験則から5年間のキャッシュフローで得る利益以上にキャピタルゲインが出るときが売却時期だそうです。
この基準は若干目標値が低いという印象がありますが、私の所有する物件の利回りが低い(購入時表面利回り10%程度、現在の市況では6~7%程度)からかもしれません。
当然、15~20%を超えるような高利回り物件であれば、5年間のキャッシュフローで得る利益が大きいため売却目標値は上がります。あくまで目安の数字なので、この程度のメド感が大事なのだと思います。
2014年
12月
24日
水
今日は朝一番から、来年早々に開始予定の解体工事の挨拶周りに行ってきました。幹線道路に面した近隣商業地域の土地ですが、61坪あるので隣接している方が7名もいます。
そのうちの何戸かは法人所有の物件なので少し気楽ですが、こちらの誠意を見せるためにも手土産を持参して念入りに挨拶周りを行うことにしたのです。
よく、工事開始直前に解体業者のみで挨拶周りをさせるオーナーが居ますが、私はできるだけ早い段階からオーナー自らが第一陣の挨拶周りをするべきだと考えています。
解体工事では近隣に相当な迷惑を掛けるのですが、最初にオーナーの誠意を示しておくことは、ある程度の緩衝材になると思います。今回は購入時に念入りに挨拶周りしていたこともあって概ね好意的でした。
近隣商業地域なので飲食関係のお店もあります。このような際には、工事業者にできるだけ昼食に行ってもらうことにしています。このような配慮だけでも工事に対する不満を随分和らげることが可能です。
このように同じ「投資」でも不動産と株式などの金融資産の間には、オペレーションに大きな違いがあると思います。私も昔はこのような「泥臭い人間関係」が嫌で、金融資産への投資の方が好きでした。
しかし最近では、このような対面での相対取引の方が融通が利いて面白く感じるようになってきました。しかも金融資産投資と比べて利幅も大きいことが多いです。
これからも不動産経営を通じて、人たらしの能力(=コミュニケーション能力)を磨いていきたいと思います(笑)。
2014年
12月
23日
火
ルーブルおよびロシア株の下落は小康状態を保っています。12月18日にRTS連動型上場投信(1324)に参戦して以来、まだ1000株しか購入できていないのですが、焦らず更なる下落を待ちたいと思っています。
今回のロシア株投資にあたって研究したのですが、ロシアの代表的な株価指数にはRTS指数とMICEX指数があります。これらはそれぞれRTSとMICEXというふたつの証券取引所が算出している指数です。
上場している企業の時価総額で言うとMICEXの方が大きいのですが、MICEX指数はルーブル建てです。一方、RTS指数はドル建てなので、世界的にはロシアを代表する株価指数と見做されています。
上場している企業はかなりオーバーラップしているのですが、今月になってからの両指数間の動きには、目を見張るほどの乖離を認めます。まず、下のチャートを見てください。
2014年
12月
22日
月
一年ほど前に自宅近くで購入を検討した物件があります。10mの前面道路に面する角地の綺麗な顔つきの土地に立つ築25年のRC造の戸建でした。元石材店オーナーの居宅だけあった非常に豪華な造りでした。
価格は4000万円程度だったのですが、45坪で1Fは駐車場で店舗にも改装可能な物件でした。住宅ローンを利用できるので35年であれば月額15万円程度の返済金額となります。
現在の自宅からの引っ越し(ヤドカリ作戦)も視野に入れて購入を検討しましたが、結局立地がネックとなって購入を断念しました。直線距離で1km程度の距離ですが、”地位(ぢぐらい)”が雲泥の差なのです。
つまらないプライドなのですが、地位の高いエリアから低いエリアに引っ越しすることに心理的な抵抗感があったのです。それ以外にも、隣の学区ではありますが、学区間格差が大きいことも理由のひとつでした。
このエリアで坪100万円を切る価格は魅力的だったのですが、一度購入を断念した物件に未練は無いので最近まで忘却の彼方でした。しかし、この物件がシェアハウスになっていることを全賃新聞で知りました。
リノベーション費用は200万円で、賃料は35~36万円程度のようです。う~ん、確かにこれなら投資の俎上に乗ってきます・・・。ここでも私の投資判断が甘かったことが証明されました(笑)。
全賃新聞では、”素晴らしいシェアハウスができました”という論評ですが、地域の実情を知っているので長期では微妙な案件だと思います。しかし少なくとも数年は十分戦えるスペックなので少し悔しいですね。
現金を投入するほどの価値は無いですが、住宅ローンを使えるのなら投資してもよかった案件なのかもしれません。こういう経験をすると見えていないだけで世の中はチャンスに満ち溢れていることが分かります。
2014年
12月
21日
日
今日は朝から先日完成した太陽光発電設備の視察に行ってきました!思ったよりは小振りでしたが、土地を購入した時点では低木に覆われてうっそうとしていたことを考えると感無量です。
2014年
12月
20日
土
一連のロシア・ルーブル危機の続きですが、日本円が本格的に下落し始めて政府・日銀のコントロール不能となった場合のシュミレーションを再考する必要性があることに気付きました。
と言うのは、私の金融資産のポートフォリオは日本株および日本円の比率がかなり多いため、現在のロシアの富裕層と同じ状況に追いやられる可能性が高いからです。
日本円暴落時には必然的に日本株も暴落すると思います。緩やかな通貨の下落に留まるのなら、日本株は通貨の減価分を吸収する時間的余裕がありますが、暴落時には連れ安する可能性が高いです。
そうなると底の抜けたバケツのような状況になるため、金融資産の時価総額は釣瓶落としのような状況に陥ることになります。私は信用取引をしていないので究極的には破綻することはありません。
しかし、暴落した日本株を購入する資金である日本円自体が暴落しているので、十分なバーゲンハンティングができないのです。ロシア人富裕層の動きはどちらかと言えば資産防衛です。
しかし、私は通貨暴落は資産拡大のチャンスだと考えていますので、必然的にロシア富裕層とは異なる動きをする必要があります。これには下記のような条件を満たす資産を確保する必要があります。
上記の3つの条件全てに該当する金融資産を、残念ながら私は知りません。ロシアの状況をつぶさに観察しつつ、妙案が無いかを考えていきたいと思います。
2014年
12月
19日
金
ロシア・ルーブルは小康状態を保っていますが、今週半ばの暴落によってロシア人が動揺しているようです。ニュースによると既に市中銀行でルーブルから外貨への両替が制限されているそうです。
バンク・ホリデー(預金封鎖)にはなっていないですが、市民はかなり警戒しているようで現金を求めて銀行には長蛇の列ができています。しかし、主に並んでいるのは庶民のようです。
一方の富裕層は、ルーブル安から保有資産の価値を守るために不動産や高級車などを物色しているようで、高級車のポルシェやトヨタ の「レクサス」のスポーツ型多目的車(SUV)が売れています。
今後の大幅値上がりが見込まれる中、クロスオーバーの「カイエン」などポルシェの11月の販売台数は55%急増し、レクサスも同様に63%もの大幅な販売増となったようです。
日本で預金封鎖があったのは戦後間もない頃で、現在とかなり状況が異なります。もちろんロシアともかなり状況が異なりますが、どちらかと言えば日本円が暴落した場合には、ロシアに近い状況が起こりえます。
このように本格的な通貨暴落が始まると、資産価値を維持できる可能性のある不動産や高級品などに買いが集まるようです。庶民は銀行で現金の確保し、富裕層は不動産や高級品を買い集める・・・。
なかなか示唆に富んだ風景ですが、非常事態に際しては覚えておいてもよい教訓なのかもしれません。もちろん、日本でこのような事態が発生しないことを切に祈っています。。。
2014年
12月
18日
木
昨日、ルーブルおよびロシアの株価指数のひとつであるRTSが暴落していることをお伝えしましたが、17日の後場でロシア株式指数・RTS連動型上場投信 (1324)を75円で1000株購入できていました。
私の投資戦略のひとつに「金融危機がニュースで流れるようになったら買いを検討する」がありますが、これに則った今回の決断です。日本市場で株式を購入するのは2012年以来で、実に2年ぶりのことです。
それも、まさかロシア株を購入することになるとは想像もしていませんでした(笑)。純粋にロシア株に投資するのに最高の銘柄はNYSEArcaに上場しているRSXだと思います。
このETFはかなりの規模のnet assetsを有しており、上場廃止リスクや流動性不足が少ないことが特徴です。しかし日本からラクラク投資しようと思うと手数料がバカ高く(3000円/回程度)なることが欠点です。
この点、ロシア株式指数・RTS連動型上場投信 (1324)だと100~200円/回程度の手数料なので、非常に細かくナンピンすることが可能となります。
ちなみに、今回は法人でエントリーしました。さすがにロシア株なので長期保有には適しておらず、私には珍しく「投資ではなく投機」に近いからです。法人なら負けても損金で落とせますから有利ですね。
参戦してから言うのも何ですが、昨日の暴落がセリング・クライマックスで無いことを祈りたいと思います。あの程度の暴落がセリクラであるなら、ロシア株で大きな利益を挙げることが難しいです。
2014年
12月
17日
水
原油価格の下落を受けて、産油国であるロシアでは経済状況が悪化するとの見方から中央銀行が政策金利を大幅に引き上げたにもかかわらず通貨ルーブルが売られて暴落しています。
16日、通貨ルーブルを防衛するためにロシア中央銀行は政策金利を10.5%から17%へ大幅に引き上げました。 しかしその後もルーブルは売られ、ドルに対して半年前と比べて50%以上下がっています。
また、ロシアの主要な株価指数のひとつであるRTSは16日、前日よりも12%余り値を下げました。このロシアの金融危機のニュースは、日本の主要メディアでも取り上げられています。
私の投資戦略のひとつに「金融危機がニュースで流れるようになったら買いを検討する」があります。今回は部分的にはそれに該当する事案だと考えています。そこで、ロシア投資の研究をしてみました。
まずロシアの通貨はルーブルですが、残念ながら日本国内からルーブルに投資する手段は少ないです。まず最有力の ロシア通貨ルーブル連動型上場投信(露ルーブルETF)は平成21年に上場廃止になっています。
更にFXでは、こちらに紹介されているようにマイナーなFX会社数社のみしか取り扱っていません。スプレッドも大きいようで短期投機でも長期投資でも利用しにくいのが現状です。
では株式はどうかというと、NEXT FUNDS ロシア株式指数・RTS連動型上場投信 (1324)が東証に上場しています。外貨に両替する必要が無く手軽に参入できることが最大のメリットです。
デメリットは流動性に欠けることと、小型株なので上場廃止リスクを払拭できないことです。RTS指数と比較して分かるように、少し値動きに乖離がありますが、これは為替の影響で実際は1%以内のようです。
2014年
12月
16日
火
なかなか興味深いニュースを見かけました。2016年度から、0~19歳を対象とした子ども版NISAが創設されるそうです。両親や祖父母が子どもや孫の名義で投資する場合、年80万円までを非課税となります。
子ども版が通常のNISAと異なるのは引き出しに制限がかかる点で、18歳になるまで非課税では引き出せないそうです。途中で引き出す場合は過去に生じた利益に課税されます。
子ども版の創設は、祖父母や親の世代から子や孫の世代に資産を移転する狙いがあります。安倍政権の株価対策の一翼を担う税制改革なのかもしれません。
ニュースでは非課税枠の拡大を主な論点にしていますが、私は、子ども版NISAの最大のメリットは100%確実に「名義預金」を回避できることだと考えています。
相続税対策として生前贈与は有用な対策のひとつですが、最大の問題点は周到な手続きを踏まないと名義預金として税務署に否認される可能性があることです。
従来は名義預金として否認されることを確実に回避するには、信託を利用するしか方法がありませんでした。しかし信託は手続きが煩雑で税理士への支払報酬もバカになりません。
しかし、子ども版NISAを利用することで確実に「名義預金」を回避できる可能性が高まりました。実際の制度運用が始まってみないと分かりませんが、かなり期待が持てると思います。
NISAそのものに関しては全く使い物にならないダメな制度だと思いますが、その制度的な不備を割り引いても子ども版NISAに関しては使えるのではないかと考えています。
2014年
12月
15日
月
連日の忘年会で、すっかりアルコール中毒者のようになっている管理人です(笑)。お酒に強いことも考えモノですね。こんな生活を送っていると、確実に寿命が縮まってしまうなと反省しています。
さて忘年会の待ち時間に、2社(T社とM社)にまで絞ったコインパーク業者さんのうち1社(M社)の担当者と面談しました。借り上げ賃料は横並びの7万円/台なのですが、初期費用に約200万円の開きがあります。
現在の論点は借り上げ賃料から初期費用の低減化に移っているので、この日のM社の回答如何でコインパーク業者を決定するつもりでした。今回の物件は、某旧帝国大学附属病院に隣接しています。
大通りにも面しており周囲にコインパークが無いため、各社に激烈な顧客(=私)獲得競争を繰り広げていただけました。おかげでかなり高額な賃料を提示いただいております。
開業後に6万円/台を切る価格まで賃料交渉が入ったら自主運営に切り替えるつもりですが、まだコインパーク初心者なのでラクラクな一括貸しにしようと思います。
さてM社の回答は、借り上げ賃料の1.5ヶ月の建設協力金を含めてもまだT社提示の初期費用よりも高かったです。このため今回はT社に一括貸しすることに決定しました。
今回は①乗り入れ工事 ②解体工事 ③舗装・外構 の3つの工事が必要ですが、①②と③が異なる業者になります。このため個別発注の方が20万円ほど安価な見積でした。
しかし、この方法では私が連絡係にならざるを得ないので、コインパーク業者に丸投げすることにしました。更に業者とトラブルになった時にもコインパーク業者をかましている方が睨みが利くという計算です。
固定資産税額が決定する年明け早々に解体工事を開始するつもりです。コインパーク開業は来年2月中旬ごろでしょうか。文字通りの「不労所得」となる予定なので、今からワクワクしています。
2014年
12月
14日
日
昨日は、某家主の会の忘年会に出席してきました。私がこの会に入会させていただいたのは約7年ほど前のことですが、今では会員数も倍以上に増えて非常に盛況な会となっています。
忘年会後の二次会で、必殺さんとお話ししました。必殺さんには裁判を利用した滞納家賃の回収方法などいろいろ教えてもらいましたが、今回も業界裏話的な面白い話を聞かせてもらいました。
裏話は公開するような内容ではないので割愛しますが、昨今の不動産投資ブームで勝ち抜くために必要なものは、究極的に何なのか? という大変興味深い話を聞くことができたのでご紹介いたします。
そもそも論として、なぜ物件が売りに出ると思いますか? 突発的な相続発生などを除くと、市場に出回っている売却物件のほとんどは、 ①業者の益出し物件 ②儲からない物件 です。
①の物件を掴まされることは論外ですが、最近では不動産業者ではなく「カリスマ大家」と言われる方が、お化粧してたっぷり利益を乗せて出口物件として売却するケースも多いので注意が必要でしょう。
②は立地やスペックが悪い物件がほとんどですが、ときどき「売主の管理運営能力不足」が原因である物件を見かけます。そして、不動産投資で成功するには、このような物件を購入するしか方法がありません。
しかし、この前提条件として、「自分の管理運営能力が売主の能力を遥かに上回ること」が必須です。なぜ「遥かに」かというと、融資を受けて物件を購入するハンディを背負っているからです。
正直言って、物件をひとつも所有していないペーパー大家の管理運営能力が、いくら能力不足と言っても既に1棟物件の管理運営している売主の能力を上回ることは、相当難しいことが容易に想像できます。
つまりフルローンでRC1棟物件を購入したら”人生アガリ”は幻想に過ぎないのです。しかし既に高い管理運営能力を有している方にとっては、このような物件をターゲットとすることは必勝パターンとなります。
つまり、経験・能力の無い人間が新規参入することは非常に難しいという身も蓋も無い話ですが、ペーパー大家の管理運営能力 > 売主の管理運営能力 となる可能性がある物件は存在します。
それは、「築古木造戸建」です。これは売主が大家ではない一般人であるケースが多く、この場合は売主の管理運営能力は”ゼロ”だからです。結論的には築古木造戸建から不動産経営を始めるのがベストなのです。
競合の少ないブルーオーシャン的な市場で経験を積んで高い管理運営能力を習得してから、「売主の管理運営能力不足」が原因であるRCなどの1棟モノ物件にステップアップすることが王道と言えるでしょう。
まとめ
不動産投資で勝ち抜くために必要なものとは、自分の管理運営能力が売主の能力を ” 遥かに ” 上回ること です。
2014年
12月
13日
土
先日、高値を更新する日本国債から利益を得るべく、NYSEに上場しているJGBDに再参戦することをご報告しました。先ほど確認したところ、12.11時点で15.50ドルで約定していました。
12.12の終値が15.51ドルだったようです。相変わらず非常に薄い板で、流動性の低さを再認識しました。日本国債に対して市場参加者の興味が低いことを伺わせます。
これでJGBDを合計400株所有していることになり、unit cost(平均取得価格)は16.56ドルで、443ドルの評価損です。しかし約80円/ドルで調達しているので、為替損益まで加味すると若干プラスのようです。
market value(時価評価)は6204ドルなので、日本円換算では73万円程度でしょうか。まだまだ小さな投資金額ですが、長期国債先物の動向を注視しながらナンピン買いを続けようと思います。
海外株式に投資する立場では種ゼニを準備する都合上、もう少し円高の状態が続いて欲しかったです。為替は水物なので、再び100円/ドルを割る展開も否定できませんが、しばらくは望めそうにありません。
再び1ドル2桁円台にまで円の価値が上昇するように、日本の国力が今よりもっと強くなれば良いのですが・・・。まぁ、こんな期待を抱いているようでは、投資家としてはまだまだ未熟と言わざるを得ません。
投資家たる者、相場の動きに期待するよりも、相場の現実に即した投資判断を行うべきですね。少し反省です。それにしても、海外株式で結果を出すことは日本株よりも難しい・・・。
2014年
12月
12日
金
先日にご報告した所有するオフィスビルの排水管破損事件の保険請求ですが、昨日に保険会社から保険が下りるとの連絡が入りました。今回はナント満額の保険が下りたとのことです。
かなりのスピード決済で、本当に助かりました。まだ工事業者さんへの支払も済んでいないので、全く資金を準備する必要も無く問題が解決したことになります。
今回は10分ほどの検討で問題が解決したので、時給換算すると約120万円/時間となります。私は仕事を請け負う際の時給を2万円/時間に設定していますが、さすがに今回は満足のいく時給です。
不動産に関しては、知っているのと知らないのとでは天と地ほど差があることを改めて認識しました。先輩大家さんからさまざまなアドバイスをいただいたことで、最近になってようやく自立してきた気がします。
私の不動産経営は、完全に「考えることに特化」したスタイルです。当初はなんちゃってDIYにチャレンジしたこともありますが、最近では自分の手を下すことはほとんどありません。
このあたりは必殺さんなどとは真逆のスタイルなのですが、あくまで「表面上は」だと思っています。私も経営判断に関しては100%自分で行っているので、「どこまでやるのか?」だけの違いだと思います。
もちろん必殺さん的には、何を生意気な!かもしれませんが(笑)。
2014年
12月
11日
木
日本国債の高値が続いています。本日の長期国債先物も147.19円という、ありえないレベルの異常高値を維持しています。理論上の上限である160円まで指呼の間です。
最大の原因は日銀が市場から日本国債を吸い上げているためですが、このようなアノマリーが長期に渡って存在を許されるはずは無いと思っています。
しかし、残念ながら私のような個人投資家が異常高値の日本国債から利益を得る方法は限られているようです。私が思いついた方法は下記のごとくです。
①に関しては先日も報告したように国内ではIG証券のみです。しかしロットが巨額なため、1枚売るのに総取引金額147,200,000×維持証拠金率2%(÷レバレッジ50倍)=2,940,000円もの証拠金が必要です。
この場合、日本国債の1pip(=1銭=0.01円)当たりの損益額は10,000円となり、仮に1円高くなれば1,000,000円の損失を被ります。これでは怖くて長期のショートポジションの維持は不可能です。
②のJGBDは、ドルに両替する必要があります。私の海外株式の軍資金は1ドル80円台前半で調達しているので、新規の資金投入に関しては、今の為替水準では到底納得できません。
しかし、一応、手持ちのドル資金を用いて15.50ドルで指値しているのですが、2014.12.10現在ではまだ約定していないようです。今回の国債急騰劇で、私は購入することができるのでしょうか(笑)。
③の国債ベアファンドは、ことごとく償還期限が2016.3~7月になっています。つまりあと1年半ほどしか時間が無いので、それまでに日本国債が大きく崩れないと負けが確定してしまいます。
④は最も確実(?)ですが、残念ながら投資に値する物件がほぼ皆無です。私はたまたま太陽光発電の融資で無担保15年固定1.2%という驚くほど有利な融資を受けましたが、2匹目のドジョウは難しそうです。
いずれも確実性に欠けることが難点です。どなたか、激高の日本国債で利益を得る方法をご存知の方が居られましたら、是非私に教えてくださいね!
2014年
12月
10日
水
少し工事が遅れていた50kWhの太陽光発電設備ですが、本日ようやく完成したという連絡が入ってきました。数日中に某電力会社が電線の引き込み工事を施工してくれる予定です。
引き込み工事が完了したら系統連係されるので、晴れて売電開始となります。本決算期内で太陽光発電設備を一括償却するには期内での売電開始が必須だったのでホッとしています。
これで何とか物件売却益をそれなりにこなすことが可能となりました。これもひとえに施行会社さんのおかげと感謝しております。さて、太陽光発電の時期としては、冬季の12~2月は最も条件が悪いです。
発生するトラブルの中では初期不良が最も多いですが、もし不具合のため売電できなくても冬季は被害が少ないのでまだましなのかなと思っています。
しかし、最大の目的は一括償却での節税効果です。この目的さえ達成できれば、あとのトラブルはじっくり対応することが可能です。更に7万円ほどですが、CFベースで不労所得も獲得する予定です。
今回採用のパネルはCIS系です。今まではシリコン系ばかりだったのですが、実質発電量No.1のCIS系に期待しています。生みの苦しみはキツかったですが、ようやく果実を手に取る時期が来たようです・・・。
2014年
12月
09日
火
最近、自宅周辺で新築ラッシュが起こっています。やはり、平成27年度からの税制改正に対応した相続対策と消費税前の駆け込み需要(10%への増税は延期されましたが)が主な要因なのでしょう。
安倍政権発足以来、地価の高騰が続いています。近所の物件が売りに出たので価格を聞くと160万円/坪でした。10年前に購入した自宅は70万/坪を切る価格だったので、高くてとても購入する気になれません。
売主も強気で価格交渉に応じる素振りが無いとのことだったので、転進して様子を見ていたのですが、あっという間に売れてしまいました。年商20億円の企業の創業社長の自宅用地としての購入でした。
12月に入って解体が始まったのですが、事前に配布された挨拶文が興味深かったのでご紹介します。タイトルは「建物老朽化による建物解体工事のお知らせ」でした。
「建物の老朽化により構造体の劣化が著しく、防災上の問題もあり解体工事を行うこととなりました」という文面でした。あまり、解体挨拶状に注意を払ったことが無いので、ありふれた文面なのかもしれません。
しかし、私も年明け早々に大通りに面した土地の解体工事を始める予定なので、現在は近隣対策を練っているところです。カラーバス効果かもしれませんが、この秀逸な文面が目に留まったのです。
「老朽化」で「防災上の問題」がある物件が「再生不能」であるなら、近隣に迷惑を掛ける解体工事と言えども大義名分が立ちます。近隣の方も表立って反対運動をし難いのではないでしょうか?
早速、私もこの文面を使わせていただこうと思います。高値買いの買主だと侮っていましたが、なかなかヤリ手の方だなと感心しました。さすがに成功した起業家は一味違うものです。
2014年
12月
08日
月
先日、非上場株式会社におけるVIP株を利用したスムーズな後継者への所有権委譲について記事にしました。株式会社ではVIP株を利用するなどの工夫が必要ですが、合同会社ではどうなのでしょうか?
実は、合同会社においてはこのようなややこしい工夫(?)を行うまでも無く、定款に「代表社員に議決権(経営権)の60%を付与する」等の文言を入れればそれだけ所有と経営の分離ができてしまいます。
合同会社では、いわゆる”定款自治”が採られているので、法に触れない限り法人の定款を自由に決めることができるのです。これは配当金額だけではなく議決権にも応用されます。
例えば、「代表社員には法人の議決権を60%付与する」と定款に記載することで、代表社員は、出資金の贈与後も議決権(経営権)を保持し続けることが可能です。
このように株式会社と比べても自由度が高いので、合同会社はスモールビジネスを始めるにはうってつけの法人形態だと思います。このため私が最も勧める法人形態は、現状では合同会社です。
2014年
12月
07日
日
先週末は、長期国債先物が147.32円という史上最高値を更新しました。ひまわり証券で日本国債CFDの取扱いが終わってから、日本国債(JGB)に対する投資意欲を失くしていました。
しかし、目も眩むようなJGBの高値を目の前にして、収益のニオイをぷんぷん感じるのです(笑)。過去に一度JGBDに参戦しましたが、未だに塩漬けで唯一のマイナス評価銘柄に甘んじています。
短期国債であれば日銀の抑えが利きますが、長期国債をいつまでも日銀が高値維持できるとは思えません。したがって、かなりリスキーではありますが、JGBの空売りポジションへの参戦を検討しているのです。
しかし、残念ながら国内でJGBの空売りに参戦する機会を提供しているのは現時点ではIG証券のみのようです。以前、IG証券の口座開設を検討しましたが、ロットが大きいため開設を断念したことがあります。
この手の空売りを行うにあたってロットが大きいことは致命傷となる危険性が高まるため、IG証券ではなく、ひまわり証券に口座を開設しました。しかし、業績低迷のためCFDの取扱いが強制終了されました。
したがって、現時点でJGBの空売りに参戦するにはNYSEで投資するしかありません。もっとも手軽な投資手段はやはりJGBDやJGBSへの投資です。両銘柄とも小型株のため流動性に乏しいことが欠点です。
しかし、これほどまでのJGBの高値は絶好の投資機会だと思います。リスクは高いですが、週明けのNYSEで思い切って投資を敢行するかもしれません。
2014年
12月
06日
土
先日、平成27年10月以降は10年超の長期火災保険が無くなるという話をお伝えしました。今日はその続編なのですが、保険代理店に連絡して所有物件の火災保険を35年契約に巻き直す手続を行いました。
RC造の1棟モノ物件の火災保険を契約期間35年にすると、年額5万円程度の火災保険が同条件で110万円になりました。単年度あたりの保険料は1年契約の70%弱程度の計算になります。
この保険料で、不測突発・水漏原因調査費用・電気的機械的事故・施設賠償・敷地内設置物特約などの有用な特約をフルスペックで附帯しており、35年間もの安心(?)を享受できます。
現時点では保険特約の有利さに気付いていない大家さんが多いのでそれなりに回っていますが、特約を利用する方が増えるに従ってどんどん消費者不利な内容に改悪していくことが予想されます。
もちろん、35年もの間に物件を売却したり、保険会社が倒産・合併している可能性は高いですが、現在のお得な特約を超長期に渡って享受できることは非常に価値が高いと思います。
保険料の高さがネックなのですが、得られるメリットの大きさを勘案して今回は思い切って複数棟の保険を35年契約に巻き直す予定です。後は保険会社が35年間倒産しないことを祈るのみです・・・。
2014年
12月
05日
金
資産継承対策として半年以上にも渡って一般社団法人の設立を検討してきましたが、最終的には設立を見送ることにしました。これは顧問税理士と何度も協議する中で出した結論です。
ご存知の方も多いと思いますが、一般社団法人は現在の税法では”究極の相続税対策”と言われています。税務上、一般社団法人には資産の持ち分という概念がなく、社員(=株主)に相続税がかからないからです。
表面上は資産に対する所有権が無いのですが、法人に対する支配権を握ることができるため、所有権というカタチに拘らないのであれば実質的に法人の資産を保有していることになります。
このため、一般社団法人に資産を移すと永久に相続税がかからないことになるのです。一般社団法人の制度設計時には、このような使われ方は想定されていなかった可能性が高いです。
しかし一般社団法人による相続税逃れが認められ続けると、長期的には日本から株式会社が消え去ります。このため長期に渡って放置されるはずがなく、私はいずれ逃げ道が塞がれる可能性が高いと考えました。
将来的に一般社団法人での相続対策が塞がれる可能性が高いことは、法人生命保険に対する国税庁の対応を見れば明らかです。将来の税務リスクの高さを鑑みると一般社団法人に賭けるのはリスキーだと思います。
そんなことを考えて、私は一般社団法人ではなく普通の合同会社設立に転進したのですが、タイムリーに一般社団法人についての記事が日経新聞にありました。
2013年までの2年間でそれ以前の2年間の2.4倍の約1万7000社が設立され、全国各地で一般社団法人の「設立ラッシュ」が起きているそうです。すべてとは言わないが、多くが相続税対策とのことです。
私のような泡沫でさえ知っているぐらいなので、一般社団法人の存在を知らない富裕層は少数派でしょう。そして日経新聞にまで採り上げられるぐらいですから、国税庁が対策を検討していないはずがありません。
富裕層と国税庁のいたちごっこはこれからも続くのでしょうね。
2014年
12月
04日
木
先日、所有物件のひとつで配管が詰まったという連絡がありました。この物件は5階建てのオフィスビルなのですが、2Fのテナントさんからトイレや洗面台の水が流れないとのクレームが入ったのです。
管理会社経由で原因調査をしてもらったところ、建物から敷地内の汚水槽までの間で詰まっているとのことでした。水道業者からの報告では汚水槽への排水管の勾配不足が根本的な原因とのことでした。
この物件は競売物件なので、建築図面等は一切ありません。仕方無いのでコンクリートを割って排水管を敷設し直しました。水道業者を6工ほど要したので、総額20万円オーバーになりそうです。
突然の出費で結構痛いので、何とかこのトラブルを乗り切る方法が無いかを沈思しました。やはりまず検討するべきことは、火災保険を使えないか? です。
10分ほどいろいろ考えたのですが、そもそも排水管の勾配が取れていないことはおかしなことです。水道業者にヒアリングしたところ、原因は地盤の一部が陥没していたことが原因とのことでした。
これは、「不測突発」に該当するのではないのか?と思いつき、事故報告を上げてもらうことにしました。実は排水管が詰まった時点で管理会社が保険会社に事故報告しようとしたのですが却下されています。
単なる排水管の詰まりや勾配不足では門前払いされて当然ですが、保険の約款に該当するように上手くロジックを組み立てることで、保険会社も事故報告を受けざるを得なくなる状況を作り出すことは可能です。
やはり、単なる管理会社とオーナーでは、物件に対する思い入れやコストカットに対する執念は格段に違うと思います。大きな出費のときにこそ、オーナーとしての腕の見せ所だと思っています・・・。
2014年
12月
03日
水
昨日配信された楽待のメールマガジンでまたまた興味深い記事がありました。「20代の投資家が急増中!? 頭のキレるライバルが増える中、今すべきこととは?」です。
何故か、楽待のメールマガジンはツッコミどころ満載な記事が多いので、私にとっては絶好の ”娯楽 ” となっています。しかし、昨日の記事は少し考えさせられる内容でした。
詳細はリンク先の楽待の記事を参照いただきたいのですが、要約すると20歳台限定の不動産投資セミナーが満員御礼で、今や学生も興味を持つくらい不動産投資は一般的になってきているとのことです。
懇親会は、下記のような20歳台の方が参加されていたそうです。
30歳台なら分からなくはないのですが、20歳台でもこの手の人が増殖しているのは驚くべきことです。これが作り話ではないとすると、そろそろ相場も ” 天井 ”なのかなという気がします。売るなら今でしょうか。
私は、20歳台から不動産投資を開始することに対して否定的というわけではなく、このようなブームに乗ることに対する危機感の欠如が問題だと考えています。
普通に考えたら20歳台の方は、経験・資金力・信用力のどれを取っても投資の世界では最底辺に位置すると思います。そのような方さえもが不動産投資に参入する風景は、レミングの群れを彷彿させるのです。
旨味のある事業や投資案件は、決してレミングの群れが目指す先には存在しません。大きな利益を得ようとするには、人と違った方向に進むことが重要だと考えています。
私にとっての ” 炭鉱のカナリア ” は、株式市場では「週間ポスト」や「女性自身」ですが、不動産では「楽待のメルマガ」で決まりかもしれません。楽待のメルマガ・・・とても有用ですね。
※ 楽待さん、ごめんさない!
でも私は毎週御社のメルマガを楽しみにしています。
2014年
12月
02日
火
ムーディーズは1日、日本の政府債務格付をAa3からA1に1ノッチ格下げました。格下げの理由は財政赤字の中期的な削減目標の達成可能性などについて、不確実性が高まったためとしています。
これを受けての本日の東京市場ですが、債権市場・外国為替市場・株式市場ともほとんど動きがありませんでした。市場は完全にムーディーズの日本国債格下げニュースを無視しているようです。
一応、サプライズの格下げだったと報道されているようですが、実際の現場ではあまり重要視されていないようです。格付会社は、ムーディーズを含めて大手3社で世界の市場を牛耳っています。
しかし、米国のサブプライム問題で格付会社の評価が地に落ちて以来、私も格付会社の情報をほとんど見なくなりました。2002年の金融恐慌では、私も目を皿のようにして四季報の格付情報を確認していました。
当時の私は、投資対象企業の財務諸表さえ読むことのできないボンクラだったので、格付会社の情報を ” 御神託 ” と崇めていたのです。今にして思えばバカバカしい話ですね(笑)。
当時の格付会社は一民間企業にも関わらず、市場に対して ” 神 ” のようなオーラを発していました。かつてムーディーズが日本国債を格下げした際には、日本国政府がムーディーズに対して公開質問したほどです。
日本国債の評価に関してはCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を見る良いという話もありますが、CDS市場の参加者の数や種類が偏っているため、実情を正確に反映しているわけではありません。
何が正しいか分からない世の中ですが、少なくとも格付会社の市場に対する影響力はほどんと消失したように思えます。まぁ、一民間企業に市場を見渡すほどの能力があると思う方が間違っているのでしょうね。
2014年
12月
01日
月
私は毎月月末に金融資産の時価評価を行っています。11月末の時価評価をおこなったところ、過去最高を記録しました。10月末と比べても大幅に増加しています。
私の金融資産のポートフォリオはJ-REITと電力株が2/3を占めるので、11月の日本株ラリーの影響をモロに受けたようです。単月の含み益の増加金額としても過去最高を記録しました。
もちろん売却したわけではないので単なる含み益の増加ですが、たった1ヶ月間で現在の手取り年収の半分程度の金額が増加していました。この金額は、私が20歳台だった頃の年収の3年分に相当します。
含み益など単なるバブル(泡)だと思っているのでそれほど高揚した気分にはなりませんが、確かに時価総額が増えて悪い気はしないので、ついつい財布のヒモが緩みそうになります。
一般家庭の株式保有率の高い米国人が、株価上昇で消費を拡大する気持ちが良く分かります。しかしこの恩恵は、大量の株式や不動産を所有している方のみしか受けることができません。
1991年のバブル崩壊以来、日本においては株式や不動産を所有することは結果的に非常にナンセンスでした。失われた20年間では現金が最強であり、日本人はリスクテイクすることを忘れたのかもしれません。
しかし、20年の長きに渡ったデフレで国力を消耗してしまい、アベノミクスのような一か八かの賭けに打って出ざるを得ないところまで日本は追い詰められてしまいました。
私は、アベノミクスに対して非常にナローパスな印象を抱いていますが、もう引き返すことはできないと思います。安倍政権が誕生した時点で賽は投げられたのです。
少しポジショントークが混じっていますが、座して死を待つよりも打って出る方を選んだ安倍首相の決断は是だと思っています。しかし、行き着くところは、現金しか所有しない者には辛い世界です。
日本国民は、過去20年間に機能した現金至上主義の投資戦略を再考する必要があるかもしれませんね。