2015年
4月
30日
木
年収3000万円と純資産1億円のどちらは難しい? のつづきです
私が年収3000万円よりも純資産1億円の方がハードルが高いと思った理由は、年収3000万円と言えども単純に余剰資金を積み上げるだけであれば、1億円に到達するのにかなりの時間が必要だからです。
具体的には、年収3000万円の方の手残り金額は約2000万円となります。ここから住居費用や生活費を控除すると実際の可処分所得(フリーキャッシュフロー)は1200~1300万円にしかなりません。
もちろん1200~1300万円という数字は立派ですが、元々の”3000万円”という金額からは大幅に落ちていることが分かります。年収3000万円でも貯金だけなら1億に到達するに8年もかかるのです。
そして、年収3000万円を8年間コンスタントに稼ぎ出すことは難しいと思います。2~3年の期間だけ勢いで3000万~1億円を稼ぎ出す方は居ますが、10年以上コンスタントに稼ぐ方は多くありません。
つまり、高額所得者といえども純資産で”億”の壁を越えることは極めて難しいのが実情です。年収3000万円の方であっても単に貯金するだけでは、簡単には億越えの富裕層には到達できないのです。
年収3000万円でもこれだけの期間がかかるのであれば、年収1000万円では更にハードルが上ります。年収1000万円の場合でも生活費は3000万円の方とあまり変わりません。
したがって、生活費を控除すると可処分所得は、多くて300万円程度です。この場合、貯金だけで1億円を越えるには30年以上(!)も掛かってしまいます。
30年間も年収1000万円を維持するのは現実的ではないですね。この億越えに必要な高いハードルを乗り越えるには、やはり何らかの「ひねり」が必要になります。
それが、資産形成の戦略なのですが、どの戦略が一番自分に合っているのかを判断することが最も難しいポイントです。このためにも、まずは自分の武器(エッジ)を分析することが入口だと思います。
2015年
4月
29日
水
6月に高額所得者対象の資産形成セミナーを行う予定です。現在、その準備作業をしているのですが、セミナーの掴みを表記の「年収3000万円と純資産1億円はどちらが難しい?」にしようと思います。
あなたは、年収3000万円と純資産1億円ではどちらがハードルが高いと思いますか? 私の感覚では純資産1億円の方がハードルが高いです。しかしエビデンスが無いので、客観的なデータを調べてみました。
最も客観的で信頼がおけるのは、国税庁が発表しているデータです。このデータでは年収2500万円以上の納税者数(*)は、毎年10万人前後で推移しています。この数字は日本人全体の約0.1%です。
※ 国税庁の資料では2500万円以上が一括りにされています
一方、金融(純)資産1億円以上の方は5000万世帯中の約100万世帯です。日本全体の世帯数の約2%です。客観的なデータの比較では、年収3000万円(2500万円)の方がハードルは高そうです。
年収3000万円は個人の能力がストレートに反映される一方で、純資産1億円は相続絡みの方が多いことを勘案しても、0.1% vs 2%という結果をみると年収3000万円の方がハードルが高いようです。
では、年収3000万円程度あれば、純資産1億円は楽勝なのかというと、全くそうではないと思います。むしろ、年収3000万円であっても”億越え”はかなりハードルが高いのが実情です。
2015年
4月
28日
火
2016年1月から金融商品に関する税制改正が施行されます。これまで公社債等の譲渡益は原則非課税でした。しかし、2016年1月以降は、所得税15.315%+住民税5%の計20.315%が課税されることになります。
現行税制では、国内債券および外国債券の売却益は非課税です。債券の償還差益は雑所得として課税されるにも関わらず、売却益は非課税となっている点がポイントです。
具体的には債券を満期償還まで保有すれば課税されるにも関わらず、償還を待たずに売却すれば売却益は非課税なのです。この債券税制の抜け穴が大きな税制上のメリットを投資家にもたらしていました。
今回の税制改正では、債券の売却益は上場株式等との損益通算が可能となるほか、譲渡損失の3年間の繰越控除が可能となります。このため、一方的な課税強化とまでは言えないと思います。
しかし、償還まで待つことで理論的には国内債券投資で売却損が出ることはありません。やはり、今回の税制改正で多くの投資家はマイナス方向の影響を受けます。
これまでは満期償還前に売買する投資家が少なかったため、非課税という債券税制の盲点が放置されていたのだと思います。債券売買がメジャーになってきたため、税制の抜け穴が塞がれたのでしょう。
2013年からの円安の恩恵で米ドル建ての外国債券を保有している投資家の多くは含み益を抱えています(ブラジルレアルなど新興国通貨で運用している方は含み損を抱えている人が多いです)。
年内に債券を売却すれば非課税なので、米ドル建ての外国債券投資において大きな含み益を抱えている方は年内売却を検討することも検討するべきかもしれませんね。
2015年
4月
27日
月
昨日は天気が良かったので、散歩がてらブラブラと物件の見回りを行いました。最初の目的地は昨日にご紹介した1棟マンションでした。共用部の塗装がかなりいい感じで満足しました。
次の目的地は、その物件から徒歩5分程度のところにある某旧帝国大学医学部附属病院前に新規オープンしたコインパーキングでした。オープンして1ヶ月も経っているのに昼間に見に行くのは初めてです(笑)。
2015年
4月
26日
日
先週は、物件のブラッシュアップのために築後初めて共用部の内廊下の塗装を行いました。5階建てのマンションなのですが、3日程度の日程で終了しました。
2015年
4月
25日
土
少し古いですが、全国賃貸住宅新聞の2015.4.13号に表題のような記事が載りました。直近の不動産市場の勢いは全く衰えていないようで、東京都心部の物件は5%台が主流だそうです。
中には3~4%台での取引もあるようで、都心部の物件の過熱感が良く分かります。さすがにここまで利回りが低いと、レバレッジを考慮しない場合にはREITの方がまだマシだと感じるほどです。
私のメインのエリアでは6~7%台が主流であり、まだ東京都心部ほどの利回り低下は無いのですが、物件自体が枯渇しており新規で購入しようと思っても「タマ」が無い状況です。
記事では、このような激しい不動産価格上昇を受けて個人投資家による短期転売が激増しているようです。確かに私の周囲でも転売を得意とする投資家が目立っている印象です。
このこと自体は悪いことではないのですが、現在の状況はいわゆる「ババ抜き」だと思います。特に都心に引きずられて上昇している郊外物件(政令指定都市も含む)は、購入に対して慎重になるべきでしょう。
転売によるキャピタルゲインを得るためにお化粧された収益物件を、最近では以前に増してよく見かけるようになりました。売却する方に悪気は無いですが、このような物件を嵌め込まれたら人生が終わります。
このような物件が成約するたびに、将来的に人生を終わらせるであろう方が量産されています。少なくともお化粧されて商品化された物件には近付かないことが吉だと思います。
特に「郊外」「大規模修繕済み」「満室」で現所有者が購入後2年以内の物件は危険な香りがします。転売目的の投資家は極めて優秀です。彼らと同レベルで物件運営できると考えるべきではないでしょう。
2015年
4月
24日
金
先日、取引行の担当者に事務所までお越しいただいて今期の法人決算と個人確定申告書を提出しました。プレゼンテーションを行いましたが、好業績だったので我ながらスマートにまとめることができました。
さて、例年以上に気合を入れてプレゼンテーションを行ったことには当然下心があります。その下心とは、融資の固定金利の金利改定交渉への下準備です。
① 物件売却により融資が激減して現金比率が高まったこと
② 他行の金利水準と比べてかなり(?)高い金利水準であること
を失礼にならない程度にお伝えしました。
具体的に私が大口融資を受けているは銀行の金利は下記のごとくです。
1棟マンション 期間25年 内10年固定1.5%
コインパーキング 期間30年 内10年固定1.25%
住宅ローン 期間30年 内10年固定1.1%
太陽光発電 期間15年 全期間固定1.2%(無担保)
いずれも1%前半であり、1.5%が最も高い金利水準となっています。1.5%でも10年固定としては結構な低金利ではありますが、言ってみるのはタダなのでそれとなく打診してみました。
しかし意外なことに、この担当者からは前向きに検討するとの返答をいただきました。やはり、手持ち資金での一括返済をちらつかせたことがそれなりに効果を発揮している印象です。
同行内での固定金利の金利改定交渉は一度だけ実践しましたが、その時には0.4%程度の引き下げを獲得しました。固定金利の改定交渉はあまり一般的ではないですが、(やや)強気に交渉したいと思います。
2015年
4月
23日
木
昨日、日経225が終値でも2万円の大台越えを果たしました。株式市場は過熱していますね。私は日経225には興味が無いのですが、世間のフィーバーに合わすためにひとつの行動を起こすことにしました。
私の金融資産の保有方針は「ネット環境から可能なかぎり遠ざける」です。現金に関しては非常に簡単で、リアルの銀行口座を開設してネット利用を申請しないことで間に合います。
更にキャッシュカードを作らず、引出し時は銀行印を持参して窓口に行くのが安全管理を考えると最強です。私の場合、これらに加えて通帳自体を貸金庫に入れているので、現金を引き出すのも一苦労です(笑)。
もちろん、日常生活の決済用に小額の現金のみネット銀行に保管していますが、全体からみると1%未満しかありません。このように現金の管理に関しては簡単に安全性を担保できます。
しかし、証券口座に関してはなかなかネット環境を完全排除することは難しいです。今では野村證券などの旧来型の証券会社までネット部門を立ち上げています。
有価証券担保を専門とする証券会社は、ネット環境が排除されていますが、それ以外の口座管理料無料の証券会社ではネット利用が前提となっています。
日経225が2万円台を越えたので、今後数年は株式購入の機会は無いと判断しました。そこで、証券口座のセキュリティを高めるために、ネット証券ではあるもののネット上での取引をほぼ出来なくしました。
具体的にはログインPWや取引PWを、乱数化処理した20桁近いアルファベット+数字に変更しました。また、登録メールアドレスを削除して、ネット上から登録情報を変更することを不可能にしました。
取引すること自体が一苦労するほど面倒な状況にわざとすることで、証券口座に「鍵」をかけたのです。株式市場にチャンスの窓が開くまでは「鍵」をかけておこうと思います。
2015年
4月
22日
水
既にご存知の方も多いと思いますが、本日は終値でも日経225が2万円台に突入しました。日経225は恣意的な指数なので「2万円」という数字に大した意味は無いですが、心理的なひとつの壁ではあります。
私の中では、日経225の2万円台越えよりもTOPIXの値動きの方が興味があります。何といっても相場の動きを理解するには日経225よりもTOPIXの方が正確です。下図はTOPIXの30年チャートです。
2015年
4月
21日
火
昨日の沖縄ツアーのつづきです。今回もさまざまな方と出会う機会がありましたが、最も感銘を受けたのは「単なる大家ではない」方が多かった点です。
大家の会に参加する方のイメージは、①地主系家主 ②成り上がり志向の投資系家主 のどちらかでしたが、今回の沖縄の方との交流で私の既成概念は崩れ去りました。
沖縄大家塾の勉強会の後に企画していただいた物件見学会では、沖縄大家の会の下地代表にご案内いただきましたが、この方がお話しされた内容が非常に興味深かったです。
単なる成功した大家に満足することなく、賃料収入という安定的なキャッシュフローを土台として、自分の専門分野(不動産賃貸業)の周辺領域に攻め込むマインドを垣間見た気がします。
全く違う領域ではなく自分の専門分野に隣接した領域に進出する点が流石だと思いました。完全な異業種ではゼロからのスタートですが、関連分野なら蓄積してきた経験・知識・人脈を利用することが可能です。
そして安定的なキャッシュフローがあれば、仮に新規事業で失敗しても痛手はありません。私もこのような戦略で賃料収入・配当収入・売電収入などの安定収入をベースに関連領域への進出を目論んでいます。
ポイントは下記の3点だと思います。
①安定収入をベースに
②起業マインドを持って
③関連領域へ進出する
私は「サラリーマンの仕事が忙しいのに、どうしてそんなにいろいろ手を出すの?」と訊かれることが多いですが、やはり新しいことへのチャレンジは純粋にスリリングで楽しいと思います。
そして、これができるのも安定的な定期収入が存在するおかげです。無意識のうちに採っていた戦略を、今回の沖縄ツアーのおかげで意識する機会を得ました。やはり人との交流は大事ですね。
2015年
4月
20日
月
先週末は1泊2日の弾丸ツアーではありますが、沖縄に出張に行ってきました。目的は4.19に開催される沖縄大家塾に参加することです。前日に那覇入りして、投資家仲間と一緒に飲み会を開催しました。
飲み会には沖縄大家塾の宮城塾長をはじめ3名が参加していただきました。最初は私の得意とするエリアとの差が大きくて分からないことが多かったですが、徐々にエリアの特性を理解できるようになりました。
翌日は、いよいよ沖縄大家塾に飛び込み参加です。この日の講演は、①宮城塾長の講演 ②かごしま喜努愛楽大家の会代表の久保さん(リッキーさん)の講演でした。
2015年
4月
19日
日
Googleは2月26日に、スマートフォン利用に最適化されたサイトが「モバイルでの」検索結果で優遇されやすくなるように変更すると発表しました。この変更は2015年4月21日より実施されるそうです。
このGoogleのアルゴリズムの変更は、スマートフォン利用に最適化されたサイトが「モバイルでの」検索結果で優遇されやすくなるように変更するということらしいです。
つまり、PCからの検索結果には基本的に影響は無さそうです。サイトオーナーとしては、インターネットの世界の神様であるGoogleの意向に逆らうわけにはいきません。
今回の変更は、特にスマートフォン利用を前提としたサイトには死活問題ですが、そもそもスマートフォンをターゲットにしたサイトがスマホ対応していないことなどありえないと思います。
ちなみに私の運営するサイトはどうかと言うと、jimdoベースのサイトはこちらで測定できませんでした・・・。一応、jimdoのHPには自動的にスマホ対応とのことですが、本当なのでしょうか???
今のところ、私の運営サイトはPCからの流入がメインのためスマホ経由は傍流です。しかし、時代はモバイルの方向に流れているため、そろそろスマホ対策に本腰を入れる必要がありそうです。
2015年
4月
18日
土
ネット上で平成26年度近畿大学卒業式での堀江貴文氏の祝辞が話題になっています。私も視聴してみましたが、確かに素晴らしい内容の祝辞でした。下記にリンクを貼っておきますので、是非視聴してください。
2015年
4月
17日
金
昨今の不動産価格の高騰で、物件が欲しいけど購入できる物件が無いという人が増えています。極端な話では、物件を所有していること自体が羨望の眼差しで見られるケースもあるとか・・・。
さすがにこれは極端だと思いますが、確かに「購入できる」物件情報が枯渇していることも事実です。このような状況では「きっとどこかに川上物件があるハズ」という都市伝説が生まれてきます。
「本当に川上物件は存在するのか?」 という命題に対する答えは、当然「川上物件は存在します」となります。都市伝説でも何でもなく、普通に川上物件・川上情報は存在するのです。
まず、川上物件の定義が問題となりますが、レインズに載る前の物件を川上物件とすると、ほぼ全ての物件は川上物件であった時期があるわけです。考えてみれば当たり前ですね。
もちろん、川上物件=美味しい物件ではありません。川上物件とは単に情報が拡散していない物件情報なので、川上物件は端にも棒にもかからないモノがほとんどです。
しかし川上物件の中には、稀に非常にお買い得のお宝物件が紛れ込んでいます。このため、川上物件を紹介してもらえることは不動産投資家にとって非常に重要なことになります。
では、どうやったら川上物件を紹介してもらえるようになるのか?それが分かれば苦労はしません(笑)。これでは話が終わらないので、私の個人的経験をお話します。
まず、大前提として物件を購入する能力が無ければ話になりません。物件情報をもたらしてくれる人の目的は仲介手数料です。彼らは確実に購入できる人にしか、川上情報を伝えることはしません。
そして、「彼ら」と懇意になるためには、①狭いエリアに特化する ②レスポンスは早く ③とにかく1戸(1棟)でも物件購入実績を作る ことが重要となります。
よく、不動産投資家やブロガーには「川上物件なんてあるワケ無いでしょ」という人が居ます。しかし、実際には川上物件をゲットできない人は、不動産投資において成功することは困難と言わざるを得ません。
成功している不動産投資家のほとんどの方は、日々川上情報に接しています。これらの情報がもたらされることは、投資家としての実力のバロメーターでもあるからです。
ただし、本当に美味しい情報は川上物件の中にもめったにありません。川上物件とは単に情報が拡散していない物件に過ぎないからです。そう言いつつも、成功するためには川上で情報を得ることは必須です。
2015年
4月
16日
木
私の資産形成手法の根幹のひとつ「含み益を利用する」という戦略があります。具体的には資産性の高い投資対象を安価に購入して、じっくりと資産価値が高まる(補正される)ことを待つことです。
この手法のメリットは、短期売買で必要とされる相場観や頭の回転の良さといった天性の才能の必要度を下げることができることです。含み益を利用した資産形成には長期投資が似合います。
私はこの手法を15年以上続けていますが、少なからず欠点があることを最近感じるようになりました。代表的な問題点を下記に記載したいと思います。
①は、含み益を現金化せず放置していると、どうしても資金効率が悪くなります。このため、特に上場企業などでは「含み益経営」は評価されません。
そして、個人レベルにおいてもキャッシュフローが伸び悩んでしまいます。思い切って資産を売却することで含み益を現金化して負債を返済することで、キャッシュフローを増加させる方が良いかもしれません。
私も常にこの問題に関しては葛藤しています。含み益を現金化する際の譲渡益課税によるキャッシュアウトと、負債返済によるキャッシュフローの増加のバランスを取ることは非常に難しいです。
②は、多少の含み益など市場の変動で簡単に吹き飛ぶ可能性を常に孕んでいます。リーマンショッククラスの経済的激震が発生した場合、「含み益経営」などと悠長なことを言っていられなくなります。
③は、個人所有の資産に関しては大きな問題となります。譲渡益課税は相続税にも通じるところがあり、自分の寿命が尽きる時に払わなければならないからです。
しかし、普段は含み益に将来的に税金がかかることを考える方はあまり居ないのが現状です。これなど、まさに保有資産から相続税相当額を控除することを忘れやすいことと非常に似ていると思います。
2015年
4月
15日
水
「アーリーリタイア」の話題です。アーリーリタイアに際して、年金と健康保険も問題になります。選択枝としては法人を利用して「厚生年金+協会けんぽ」、個人として「国民年金+国民健康保険」があります。
このうち、健康保険の考え方は非常に簡単です。何故なら保険料と給付の間に何の関係も無いため、基本的にはできるだけ保険料の安い健康保険に加入することが望まれるからです。
まず、国民健康保険(市町村国保)ですが、国民健康保険料はその世帯所得と加入者数によって決定します。つまり所得が多ければ多いほど、また加入者数が多ければ多いほど保険料は高くなります。
ただし際限なく上がるわけではなく、上限額が設定されています。上限額は医療分(67万円)と介護保険分(14万円)に大別され、上限額は40~64歳で計81万円に、それ以外の年齢では67万円となっています。
一方、協会けんぽは40~64歳の保険料率が11.70%となっており、上限は1698840円です。尚、自分で経営している法人を前提にしているので、169万円は折半額ではなく全額での保険料です。
次に年金ですが保険料と給付の間に相関はあるものの、個別性が高くてシュミレーションが難しいです。また年金制度の継続性に疑義があるため、現時点でのシュミレーションはあまり意味が無いかもしれません。
まず国民年金ですが、支払は非常にシンプルで15250円/月(183000円/年)です。ただし、配偶者の年金も支払う必要があるので配偶者の居る世帯では30500円/月(366000円/年)となります。
一方、厚生年金ですが、201324円~1273728円まで標準報酬に応じて差があります。尚、厚生年金に加入している時点で自動的に、本人・配偶者とも国民年金にも加入していることになります。
配偶者が居る場合、厚生年金の保険料が国民年金とほぼイコールになるのは、標準報酬18万円(所得216万円)です。これよりも低い所得では厚生年金の方がトクと言えるでしょう。
※ 正確には厚生年金分の給付が上積みされるためもう少し上の標準報酬でイコールになります。
ここまで年金と健康保険について概説してきましたが、現時点での保険料の安さを追求するなら「国民年金+国民健康保険」がベストだと思います。年金の不足分は個人型確定拠出年金でカバーします。
個人型確定拠出年金は運用を自分で行う必要がありますが(といっても商品を選択するだけです)、私ならGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)にお任せの厚生年金よりも自分の運用能力を信用します。
結論
アーリーリタイアに際しては、私なら「国民年金+国民健康保険+個人型確定拠出年金」を選択します。
2015年
4月
14日
火
所有物件の空室率の改善や資産性アップを目的として、リノベーションを選択する大家さんが多いです。私もリノベーションを検討したことがありますが、部屋の基本スペックが低いと厳しいことが多いです。
例えばリノベーションをするにしても、結局は部屋の広さが最大の魅力となります。つまり、間取りが狭いワンルームマンションなどでは、リノベーションをするにしても限度があるのです。
また、天井高のある物件は見栄えが良いですが、天井を抜くと温度変化が激しくなり居住性が悪くなります。ただし、RCや鉄骨なら木造ほどには影響は少ないかもしれません。
リノベーションを行うにあたっての収益性に関しては、リノベーションを売りにしているデザイン会社のプレゼンテーションは感性に訴えることが多いですが、収益性の開示が少ないのが残念です。
結構高額な費用がかかるケースが多く、借り入れの少ない地主系オーナーだから成り立つ側面もあります。地主系と投資系では最初の立ち位置が異なることが多いので注意が必要でしょう。
最後にリノベーションの極意ですが、新築マンションに近づけないようにすることがポイントです。いくら費用をかけて新築と張り合っても、新築に勝てる可能性は極めて低いです。
新築マンションと張り合わずに、別の価値感で勝負します。例えば設備は最小限・素材は本物を使用します。○○風の建材、過剰な設備機器はNGで,古いものもあえて残す潔さがポイントになります。
使い捨て・短期での更新が前提でない内装、退去時原状回復工事が最小限で済む、年月を経るほど味わいが増す建材などが理想です。分かっていても安価な素材を選択しがちですが、このあたりは考え所でしょう。
しかし、最も効果的なリノベーションは室内ではなく、共用部に行うモノです。予算が決まっているのなら共用部に予算の大部分を割き、室内には最低限しかリノベーションしないことが吉だと思います。
2015年
4月
13日
月
4年前に購入した築古木造戸建ですが、平成26年度で建物部分の減価償却をほぼ終了しました。今年からは節税効果は全く見込めません。そこで、この物件の贈与を検討することにしました。
売却する場合には、時価(売却金額)-簿価=譲渡益 となるため、築古木造戸建では建物価格の全てが譲渡益になってしまいます。これでは減価償却分の税の繰り延べにしかなりません。
しかし、贈与する場合には、贈与価格は固定資産税評価額でもOKです。贈与には譲渡益は無いので減価償却分が税の繰り延べにはならず、固定資産税評価が高くない場合には大きな節税効果があります。
そして、贈与する場合に問題になるのは、固定資産税評価です。しかし築古木造戸建の場合には建物部分の固定資産税評価は極めて低い価格になっていることが多いです。
実質的には土地の固定資産税評価額が贈与する際の価格の算定基準になります。この価格が数百万円程度であれば、多額の税金を払うことなく所有権を移転することが可能となります。
注意点としては、固定資産税評価額が高い場合には、贈与税の税率が高くなるために、かえって支払うべき税額が高くなってしまうことです。このあたりの境界は。時価で1000万円程度のことが多いと思います。
2015年
4月
12日
日
今週の土日に沖縄の軍用地視察ツアーに参加することになりました。軍用地に関しては、当ホームページ内のこちらでもご紹介していますが、再度現地で確認する予定です。
サラリーマンの仕事が忙しいので、18日夜に那覇着・19日の朝から沖縄大家塾に飛び入り参加、その後に軍用地を視察してから沖縄を後にする予定です。
文字通りの弾丸ツアーで結構なハードスケジュールですが、今回は投資家仲間数名で沖縄を回ります。18日の夜は仲間と那覇でどんちゃん騒ぎしようと思います(笑)。
19日の沖縄大家塾は初めての参加ですが、こちら(本州)の建物と構造が違いそう(RCが多い・ピロティー形式の建物が多い・貯水槽がある等)なことが興味深いです。
このブログのビジターで沖縄大家塾の方が居られましたら、声を掛けてくださいね! しかし、投資家仲間数名で飛び入り参加するので、誰か分からないかもしれませんが・・・。
あと1週間を切っていますが、軍用地について自分でまとめた記事を中心にもういちど復習しようと思います。今週は軍用地三昧の一週間になりそうです。
2015年
4月
11日
土
昨夕は、近くの銀行にお伺いしました。週末の夕刻なのに行内にはたくさんの銀行員の方が働いていました。3月期末を越えて少しヒマになっているのでは?と思っていましたが、どうもそうではないようです。
さて、今回の銀行訪問の目的は、他行で融資いただいている1棟マンションの借換についての協議目的でした。現在の銀行からは期間25年内10年固定1.5%で融資を受けています。
融資実行していただいた3年前の10年固定金利としては、1.5%という数字は決して高くはないと思います。しかし、昨今の金利情勢からは、1.5%も金利を払っていることに疑問を感じるようになりました。
そこで、金利の交渉を行うことにしたのですが、まず足元固めで他行ではどれだけの融資条件を引けるかをヒアリングすることにしたのです。昨夕の銀行の担当者の方は非常に優秀な銀行マンです。
個人的にはかなり好印象な方で、どれぐらいの条件を提示していただけるか興味深く拝聴しました。条件面では借換え時から10年固定で1.2~1.25%程度とのことでした。
借換え時の抵当権設定費用を考えると微妙なラインですが、決して悪い数字ではありません。現在融資いただいている銀行から全く譲歩が無い場合には、借換えも十分に検討する余地ありです。
しかし、今回は積み上がった余剰資金で融資を一括返済することも視野に入れています。昨日は日経225が2万円台を回復しましたが、しばらくチャンスの窓が開きそうにありません。
無駄にキャッシュを積み上げておくのもどうかと思うので、①手元資金での一括返済 と②他行借換え の両睨みで、現在の融資銀行との交渉を進めて行きたいと思います。
一方、そもそも論として固定金利の金利引下げ交渉は可能なのか?という話があります。私の経験上では特約を新しく巻き直すことは可能であり、全て交渉次第だと考えています。我ながら結構強気ですね(笑)。
2015年
4月
10日
金
今日の東京株式市場で、日経平均株価(日経225)は、取引時間中としては、情報技術関連の銘柄が急騰した2000年4月17日のITバブル以来、15年ぶりに2万円の大台を回復しました。
ただし、日経225は2万円台を回復したと騒がれていますが、より市場の動きを正確に反映すると言われている東証株価指数(TOPIX)は、1596ポイントと、2007年の1800にもまだまだ及びません。
日経225はかなり数字に恣意性が混じっているので、2万円台回復を手放しで喜ぶわけにはいきませんが、ひとつのターゲットであったことは確かです。
一方、本日の東京外国為替市場で1米ドルは120円でした。最近は円安傾向ですが、意外にも2000年4月の為替相場は110円程度であり、現在の株価は2000年当時に近似すると言ってよいでしょう。
マスコミでは景気回復の実感を伴わない株高と揶揄するところもありますが、株高による資産効果もあり少なくとも資産家層の消費姿勢は旺盛なようです。
安倍政権による金融緩和が始まって2年ですが、株価の動向を見る限りでは金融政策は奏功していると思われます。この1年は少なくとも日本では大きなイベントはありません。
市場に大きな変化があるとすれば、海外の出来事が要因となる可能性が高いです。未来を予測することは不可能ですが、何か突発事件が発生して市場が暴落しても、すぐに対応できる態勢を整えたいと思います。
2015年
4月
09日
木
東急リバブルは大手不動産業者ですが、最近になってリバブルマンション投資サポートという投資家向けの保証サービスを始めました。対象は東京23区内の投資用区分所有マンションです。
①賃料保証 ②住宅設備保証 ③売却保証 の3つのメニューから構成されている保証サービスで、年金問題や相続対策のために増加している投資用区分所有マンションのニーズに対応しているとのことです。
①の賃料保証は、物件引渡しから1年間のみ最長で3ヶ月間の保証です。②の住宅設備保証は、物件引渡しから1年間のみガスコンロなど対象になる設備の不具合の修理・交換費用の保証です(上限10万円)。
③の売却保証は、同社媒介によっても一定期間内に売却できない場合には、あらかじめ決められた金額で同社が物件を購入するといった保証で、上限は5000万円だそうです。
これらの保証サービスは結構なことだと思いますが、ひとつひとつの保証内容は大したものではありません。少なくともある程度以上の投資家で、この保証サービスを媒介依頼の決め手にすることは皆無でしょう。
一方、「自分年金」や「相続」目的で投資用区分所有マンションを購入するような知識や経験に乏しい層には心強い保証サービスかもしれません。
しかし、このような上げ膳据え膳のサービスは、どこかで帳尻を合わせられます。今回のケースでは「実質的に消費者に何の利益も無い」ということで帳尻が合っています。
くれぐれも、上げ膳据え膳のサービスに誤魔化されて大きな金額を投入する愚は犯さないようにしたいものです。
2015年
4月
07日
火
昨日の株主優待で税関系のコメントがありました。株主優待が雑所得になることは知っていましたが、ふるさと納税の特典品はどうなのか? という疑問が湧きました。
そこで国税庁のHPで調べてみると、ふるさと納税の特典品は一時所得になるとのことでした。一時所得の控除金額が50万円になるようなので、20万円の課税ハードルを越えるのは70万円以上になります。
ここでも、実際に特典品の価格をどう評価すればよいのか? という問題に行き着くのですが、おそらく自治体が公表している「○○○○円相当」という金額となるのでしょう。
ふるさと納税の特典品に税金がかかるという発想が無かったので、調べてみて驚きました。今年は70~80万円ほどふるさと納税を実行する予定なので、私はぎりぎり課税対象になるかもしれません。
まぁ、ちょっと水面上に頭が出る程度なので、ほとんど税金がかかることは無さそうですが、ふるさと納税の上限(現在は20%)が更に上がるようなら特典品にかかる税金も考えなければいけないですね。
2015年
4月
06日
月
先週のことですが、日本マクドナルドHDの株主優待券が10冊分届きました。日本マクドナルドHDは株主優待目的で、2007年ごろから法人・個人名義で合計1000株所有しています。
2015年
4月
05日
日
昨夜は、自宅近くにあるイタリアンバーに飲みに行ってきました。今は桜のシーズンなので外国人観光客が多く、昨夜も途中からイングランドのマンチェスターから来た方と一緒になりました。
いろいろ世間話をしたのですが、「なぜ日本に来たの?」と訊くと「日本はamazingだから」とおっしゃられました。何がamazingなの?と訊くと、ヨドバシカメラなどの巨大店が印象深かったようです(笑)。
最近、私も欧州に旅行に行くことを計画しましたが、フライト時間の長さで諦めたことがあります。その点を訊いたら、確かにとても遠いけど日本は非常に安いので旅行しやすいとのことでした。
「日本が安い」と言われて驚いたのですが、イングランドの通貨は英国ポンド(GBP)です。GBPはEURと異なり通貨価値を維持しているので、当然日本円に対しても通貨高になっています。
2015年
4月
04日
土
最近、空き時間はもっぱらセミナーの資料作りに励んでいます。5月には関西で専門職向けの資産形成セミナーを、6月には都内で総合商社などの上場企業の高額所得者向けの資産形成セミナーを行います。
両セミナーとも私の経験に基づく資産形成戦略をお話する予定です。受講者層が異なるので同じ内容というわけにはいかないのですが、それぞれかなりの高額セミナーなので念入りに資料を作り込んでいます。
6月のセミナーは友人から講演依頼を直接受けたのですが、対象が大企業にお勤めの方なので、資産形成だけではなく起業や副業についても考えをまとめてみました。
ピケティで話題になった r>g が、現在日本でも本当に当てはまるのなら、いくら高額サラリーを稼いでいても、それだけで超富裕層に到達することは難しいと思います(単なる富裕層なら可)。
やはり、超富裕層への高い壁を乗り越えるには起業しか無いと思います。しかし、起業での成功率は非常に低いため、独立して起業や開業をするタイミングは慎重に見極める必要があります。
私が思う最適なタイミングは「仮に起業に失敗しても、今の生活が絶対に破綻することが無い状況」です。この条件さえクリアすれば、どんどん起業するべきだと思います。
実際に私は給与所得者ではあるものの、キャッシュフローに占める給与所得の割合は1/3程度しかありません。残りの1/3は不動産所得で、その他1/3の部分に初めて、事業所得や配当所得がきます。
給与所得や不動産所得という「磐石」なキャッシュ産生マシーンがあるおかげで、ちょっとした思い付きで「起業」できてしまいます。しかも情報通信革命のおかげで、小遣い程度の金額でも容易に起業できます。
私の場合、一事業あたりに投入するロットは20~200万円の範囲に収まっています。20万円で起業なんてできるわけないだろう!と言うそこのあなた、考え方が間違っていますよ(笑)。
アイデアと実行力さえあれば、固定費を極限まで絞り込むことで20万円でも十分に起業可能です。起業の敵は ①諦め ②固定費 だと思います。週末起業で十分なので、思い切って起業してみましょう!
2015年
4月
03日
金
今日は融資を受けている銀行の担当者に自宅までお越しいただきました。目的は法人決算および個人確定申告の報告です。支店までお伺いしたかったのですが、仕事の都合上お越しいただくことになりました。
銀行の担当者へのプレゼンテーションが苦手! という方を散見しますが、私は超得意です! 自分が運営している法人および自分自身の個人確定申告ですから当たり前と言えば当たり前なのですが(笑)。
しかし、この一年は新規融資も無かったので、担当者とお会いするのは半年ぶりです。この半年という期間は微妙に長かったようで、私の流れるような(?)なプレゼンテーションが不発に終わりました。
もちろん、決算内容・売却物件の詳細・コインパーキング開業の報告などはスムーズに説明しましたが、今後の方向性の話で少し銀行担当者との意識に差を感じたのです。
実は、顧問税理士に話をする感覚で銀行の担当者と会話したのですが、経営方針や投資戦略の方向性がイマイチ理解されていない印象を受けました。これは、私の説明能力の欠如が原因です。
もちろん、本日の報告がイマイチだからといって現状には何の影響もありません。しかし、プレゼンテーションを得意(と自分で思っている)とする私としては釈然としない気持ちです。
再来週にもう一行の銀行担当者と面談予定です。実は、こちらの銀行とは金利交渉を計画しています。現状で期間25年・当初10年固定1.5%なのですが、10年固定1.1~1.2%程度に巻き直ししたいなと・・・。
ちょっとハードルが高そうですが、「手持ち資金での一括返済」という隠し玉(?)があるので意外と受け入れてもらえる可能性もゼロではないと考えています。次のプレゼンテーションは頑張ろうと思います。
2015年
4月
02日
木
昨日、ついにコインパーキングが開業しました!物件の契約をしてから早1年経ちましたが、購入までのプロセスも含めて多くの産みの苦しみを乗り越えてようやく開業に漕ぎ着けました。
2015年
4月
01日
水
今朝は7時45分から所有物件前で、管理会社と塗装業者の方と打ち合わせをしました。以前のブログ内で、物件の修繕はできるだけ先送りしていることをお伝えしました。
しかし、先日拝聴した講演の影響であっさりこの方針を撤回することにしました。物件の共用部をブラッシュアップして、物件価値および賃借人の定着率を向上させようという目的です。
我ながら腰が軽いというか、すぐに人の意見に流されてしまいます(笑)。しかし、今回の方針転換は今までの物件運営でも腑に落ちるところが多かったので、信頼に足る経営方針であると考えました。
やはり、人と同様に物件も「見た目」が非常に重要だと思うからです。さて、共用部のブラッシュアップと言っても、大々的にフロントリフォームするわけではありません。
あくまでコストパフォーマンス重視なので、単に錆びついた鉄部や壁面・天井の塗装をするだけです。ちょうど時期的にも新年度入りしたので、各業種の職人さんの忙しさも一段落しています。
したがって、時間的余裕があるので3月に急いで施工するよりも、新年度入りした4月に施工する方が、何かと有利に交渉を進められると思い、あえて4月まで打ち合わせを待っていました。
今日は、1時間弱現地で打ち合わせをしてから、急いで出社しました。こういう時には職・住・財が近接していると、非常に楽で機動性があります。やはり近くの物件は楽でいいですね。