2015年
10月
17日
土
先日行った金融資産形成のセミナー後の懇親会で、出席者から感想をお伺いして少々がっかりしてしまいました。ほとんどの方は「私にはできそうにない」という感想だったのです。
私の金融資産投資手法は「超長期逆張り投資」です。限定された購入対象を、数年に一度の買い手有利な状況下でのみ買い下がっていく投資スタイルです。
このため、客観的(後追い的)にはリスクが低くて、才能不要の投資手法であると思っていました。この手法なら投資の才能が無い人でも実践可能だと考えていたのです。
しかし、セミナー参加者の多くが、その状況下で精神を平穏に保つことは難しいと感じたようです。言われてみれば、今の私でさえも少なからず精神的なストレスを感じながら金融資産投資を敢行しています。
理論的に考えれば比較的ローリスクでミドルリターンを獲得できるのですが、私の投資手法の最大の問題点は、最初の成功体験をどうやって積むかであることに気付いたのです。
要求される金融資産投資の能力はさほど高くありません。しかし、投資期間中にかかる精神的ストレスが尋常でないため、一度も成功体験が無い人が実践するとかなりの確率でドロップアウトしてしまいそうです。
ドロップアウトしてしまうと単なるナンピン買いで負けてしまった投資家になってしまいます。一度でも成功体験があると、最後まで耐え抜いて大きな利益を得る可能性が広がるのですが・・・
この「最初の成功体験」が逆張り投資の最大の難関です。逆張り投資の精神的なハードルが高過ぎるため、才能がある人しか勝てない順張り投資が人気化するのだと思います。
しかし、この「最初の成功体験」を伝えることは非常に難しいです。言葉で説明し難いのですが、一旦相場が反転すると2~3割の含み損は2~3週間程度で含み益に転じることも少なくありません。
一度でもこの感覚を体験すると、2度目から勇気を持って買い下がっていくことが可能となります。もちろん、投資対象は吟味する必要がありますが、逆張り投資の研究は得るものが大きいと思います。
2015年
10月
10日
土
先日、クローズの会で金融資産投資についての講演を行いました。相変わらず喉が弱くて後半戦は結構大変でした。その後の懇親会で、ブラジルへの投資について意見を求められました。
米国の利上げ観測や中国の景気低迷のためにブラジルを始めとする新興国は軒並み経済が良くないです。このため株価や通貨もかなり売り込まれています。
私自身は新興国についてあまり興味が無かったので、意見を述べるほどの知識を持ち合わせていませんでした。そこで帰宅後にブラジルの株価指数と通貨のチャートを調べてみました。
2015年
10月
03日
土
次週、一般募集無しのクローズで金融資産投資セミナーを行います。このため、ここ2週間ほどはヒマを見つけては金融資産投資のまとめばかりしています。
私は周囲から「不動産の人」という目で見られがちですが、自分の意識の中では不動産が中心ではありません。私にとって不動産は2割程度の比重です。不動産投資歴よりも金融資産投資歴の方が長いほどです。
資産形成セミナーをおこなった際のアンケートでは、金融資産投資の評価が不動産投資の評価よりも低かったのでちょっとショックを受けたことがあります。
そのリベンジというわけではないのですが、今回は金融資産投資の技術を講演します。不動産では①立地 ②税制 を重要視した投資戦略ですが、金融資産投資では資金投入タイミングを重要視しています。
対照的な点は、不動産投資は狭いエリアに特化していることに対して金融資産投資は広い分野でアノマリーの発生を探し出すことです。両者に共通する点は「買値が投資の収益性が決まる」ことだと考えています。
それぞれの投資特性から、不動産投資は極めて地域限定色が強いです。自分の得意エリア(およそ数キロ圏内)以外では圧倒的な結果を出すことは難しいと感じています。
これに対して金融資産投資は、エリアなどは全く不問です。仮に投資対象がブラジルやボツワナであっても、そこに市場性のある金融商品があれば結果を出すことは可能です。
更に、自分が世界中のどこに居るかさえも問題になりません。厳密には税制の問題があるので多少は居住地域の縛りがありますが、基本的にはネットにつながる環境であるかぎり場所は不問なのです。
このように考えると、金融資産投資技術は意外にも世界中で通用する技術であることが分かります。自分の得意な手法をマスターすると、それだけで場所を選ばず生活していくことが可能なのです。
まだリタイヤしていない私が言うと説得力が無いのですが、実業を辞めても金融資産投資技術をもっているとメシの種には事欠きません。今回は、このあたりのことについて講演しようと思っています。
2015年
8月
22日
土
昨日は、米国株の暴落に連れ安して日経平均が500円超の暴落を演じました。未明のNY市場でも530ドル安と暴落しており、中国経済への懸念で世界同時株安の様相を呈しています。
シカゴ市場(GLOBEX)のCME日経225先物は19000円割れしており、週明けの日本市場でも更なる株価暴落は必至の状況です。逆張り投資家としては、なかなか楽しそうな状況です。
しかし、個別株の株価を確認すると、まだまだ買えそうな株価ではありません。J-REIT・電力株ともに、私の購入価格と比べると雲の上のような高値圏に留まっているのでお呼びでは無いようです(笑)。
さて、そんな市場の喧騒とは別のところで私は株式と格闘しています。私の現在の主戦場はNY市場の産金株です。8月初旬に本格参戦してから大手産金会社の株式を購入してきました。
そして、今朝のNY市場がクローズになった時点で産金株への総投資金額が500万円ちかくになりました。文字通り、毎晩NY市場で産金株の買い物をしている状況です。
外貨資産への本格投資は2011年の円高局面以来、株式への本格投資は2012年の日本市場の電力株以来です。大手産金株1銘柄あたり10000ドル前後の資金を投入しており、初期投資が完了しました。
この後は、産金株の株価が下がれば10%ずつで購入していこうと思います。どこまで購入できるのか楽しみですが、懸案事項は中国経済減速懸念に端を発した米国の利上げ後退観測です。
このところの金ETFや産金株の反発は、米国の利上げ後退観測が原因です。金はドルの代替通貨と見なされています。このため、利上げによるドル価値の上昇が遠のくと、金が見直されるという構図になります。
このように中国経済の減速懸念に端を発した株安や米国利上げ後退観測が市場の撹乱要因になっていますが、産金株の動向にも影響を与えることを念頭において投資判断したいと思います。
2015年
6月
02日
火
NISAで国際分散投資型ファンド・オブ・ファンズをドルコスト平均法で積み立てている方から、このまま投資を続けるべきか、一度全て売却して現金ポジションを高めるべきかという質問をいただきました。
このファンドは日本を含めた世界中の株式と債券をそれぞれ50%ずつ組み込んだファンドです。もともとは8本のVanguard ETFを株式と債券をそれぞれ50%ずつとなるように配分しているようです。
この質問に対して、私は下記のような論点で回答しました。
①に関しては、こちらの理由で現行のNISAでは個人投資家唯一の強みである長期保有という武器を全く使えないので、少なくとも本気で資産形成を志す個人投資家はNISAには近づかない方が無難だと思います。
②に関しては、この手のファンドは、 自分でも下記をミックスすることで創り上げることができるポートフォリオです。
信託報酬はオリジナルに比べてやや高いですが、概ね許容範囲内です。 しかし、強引に株式と債券を50%ずつにしていることはいただけません。 現在は、債券バブルなので、BND、BNDXとも割高です。
このあたりのアセットアローケーションは自分で行う方が良いでしょう。そして、私なら現在のタイミングで債券投資は行わないと思います・・・
③に関しては、少なくとも含み益を得ているのならNISAなら譲渡益が掛からないので売却も悪くないと思います。しかし、チャンスの窓が開いたときにいきなり勝負することは難しいと思います。
経験を積む意味でマネックス証券等の外国株手数料の安いところでVTなどをドルコストで購入することも一法です。では、いまの状況で私ならどうするか? 基本はキャッシュ(日本円)を積み上げています。
このまま円安が続きそうに思えるのですが、相場が一方向に振れることは無いと思っているので、 円高に振れるタイミングをひたすら待つつもりです。
予想が外れたらみすみす外貨資産を購入するチャンスを逃すことになります。マクロの統計を見る限りでは円高になる要素が非常に少ないですが、 こればかりは神様しか分からないので・・・。
しかし、私の15年の投資歴を振り返ると、「欲しい」気持ちが強いときに購入すると、たいてい上手く行きません。本当に儲けるときは、心配で夜も眠れないほど切迫した状況下です。
無理矢理「破綻は無いハズ・・・」と理性で恐怖の感情を捻じ伏せて購入するときでした。この意味では現在は「外貨資産をかなり欲しい」状況です。したがって経験則では購入するタイミングではなさそうです。
2015年
5月
16日
土
私のような逆張り投資家にとって、最大の武器は「キャッシュ産生能力」だと考えています。キャッシュ産生能力とは、毎月入ってくる定期的収入を生み出す仕組みのことです。
一般的なサラリーマンにとって、代表的なキャッシュ産生能力は給与所得だと思います。これは会社に勤務しているかぎり受け取ることができます(もちろん、会社が倒産しない前提です)。
このため、自営業者にとっては「サラリーマンは気楽な稼業だ」ということになります。自営業者の場合には黙っていても天からお金が降ってくることはないので、給与所得は結構強力なツールだと思います。
さて、なぜこのようなことを話題にしているのかと言うと、投資では安く購入することが重要である一方で、誰にも相場の大底は分からないからです。
つまり、相場が反転するまでターゲットとする資産を購入し続ける能力が鍵となるのです。大底まで資金温存するとよいではないのか?とおっしゃられる方がいるかもしれません。
しかし、誰にも相場の大底は分からないので、私は「大底まで資金を温存」は机上の空論だと考えています。つまり全知全能の神ではない私たちは、勝つまで買い続ける必要があるのです。
2015年
4月
05日
日
昨夜は、自宅近くにあるイタリアンバーに飲みに行ってきました。今は桜のシーズンなので外国人観光客が多く、昨夜も途中からイングランドのマンチェスターから来た方と一緒になりました。
いろいろ世間話をしたのですが、「なぜ日本に来たの?」と訊くと「日本はamazingだから」とおっしゃられました。何がamazingなの?と訊くと、ヨドバシカメラなどの巨大店が印象深かったようです(笑)。
最近、私も欧州に旅行に行くことを計画しましたが、フライト時間の長さで諦めたことがあります。その点を訊いたら、確かにとても遠いけど日本は非常に安いので旅行しやすいとのことでした。
「日本が安い」と言われて驚いたのですが、イングランドの通貨は英国ポンド(GBP)です。GBPはEURと異なり通貨価値を維持しているので、当然日本円に対しても通貨高になっています。
2015年
3月
24日
火
そろそろ、夏休みの旅行を考えるべき時期がやってきました。まだ半年先じゃないか? と思っている、そこのあなた! 今から考えておかないと安い航空券を取れないですよ。
さて、今年もアジア・ハワイ・ヨーロッパのどこに行こうか迷っています。個人的にはアジアンビーチが一番のお気に入りなのですが、家族の評判はイマイチです。
そこで、今どこに行くのが一番オトクなのかを為替の水準から検討してみました。アジアの代表はモンスーンの影響を受けないサムイ島を有するタイ・バーツで、ドル・ユーロと比較しました。
2015年
1月
19日
月
昨日、スイス・フランの急激なボラティリティの増大によって、FX業者が苦境に立たされていることを記事にしました。本日はスイス国立銀行が突然スイス・フラン防衛を放棄した背景を探ってみたいと思います。
スイス国立銀行が1ユーロ=1.20スイスフランの上限を設定したのは2011年9月です。上限を超えてスイスフランが高くなりそうなら、スイス国立銀行が無制限のスイスフラン売り介入をすると宣言しました。
主要通貨で人為的に相場を抑える仕組みは異例です。当初はスイス国立銀行があまり介入しなくてもスイス・フラン高は収まっていましたが、2012年にギリシャのユーロ離脱が危ぶまれた際に介入額が増えました。
欧州中央銀行が量的緩和に動くとの観測に加え、原油安を受けた新興国通貨の下落もスイス・フラン買いの材料になり、スイス中銀の外貨準備はGDPの7割を超える規模に達してしまいました。
市場の流れに抵抗して介入を続ければ、ユーロ建て資産の含み損が膨らみ、中央銀行の健全性が損なわれます。このように市場の圧力に耐えられなくなって、通貨政策を放棄せざるを得ませんでした。
一国の中央銀行と言えども、巨大なレバレッジを利かせた投資資金の前には力の限界があるようです。歴史を紐解くと、長期にわたって実勢相場と乖離した通貨価値を維持することは中央銀行といえども困難です。
この観点からは、スイス・フラン以上に中国・人民元の動向が気になるところです。2005年7月から、中国・人民元は米ドルへの固定から管理フロート制(管理変動相場制)へ移行しています。
使途が明確でない限り人民元の取引が認められておらず、投機資金が流入する余地が小さいため、中央銀行が容易に相場変動を制御できるという中国特有の仕組みのため相場管理が可能です。
しかし、急激な中国経済膨張を背景とした人民元の価値は、実勢と乖離していることは間違いないため、今後スイス・フランで発生したような事件が発生する可能性を否定できないのではないでしょうか。
2015年
1月
18日
日
ご存知の方も多いと思いますが、1月15日にスイス国立銀行がユーロ / スイスフランに設定された1.2の上限を撤廃する決定をしました。この突然の発表を受けて、瞬間的にユーロが大暴落を演じました。
これは、スイス国立銀行が1ユーロ=1.20スイス・フランでフランの上昇を抑え込む無制限介入を突然放棄したことを意味します。この影響で、欧州を中心にリテールFX業者で膨大な損失が発生しました。
現時点で判明しているだけ、上場会社であるアルパリとFXCMが事実上の倒産に至っています(FXCMはルーカディア・ナショナルから救済)。また、6位のIGグループも深刻な状況に追い込まれています。
FX業界では下記のように、上位の2強が日本のFX業者で、3位以下に欧米のFX業者が位置しています。今回は、スイス・フランの取扱いが多い欧州のFX業者を中心に、瞬間的に膨大な損失が発生したようです。
いくら予想外とは言え、極度のボラティリティが発生すると上場企業と言えども瞬間的に破綻するほどFX業者は不安定な業界のようです。やはり巨大なレバレッジのリスク管理はプロでも難しいのでしょう。
幸い、現時点で日本のFX業者への影響は限定的のようですが、今回の教訓を私は重く受け止めています。やはりFX業者を通じて通貨の長期投資を行うことは危険な行為だと思います。
私は極力財務状態の堅牢な大手金融機関を親会社に持つFX業者を選別しているつもりですが、上場企業といえども瞬間的に倒産するほど不安定な業界においては、やはり完全にリスクを回避することは難しいです。
私は、堅牢な大手金融機関を親会社に持つFX業者で、低レバレッジのポジションを持つことで外貨預金の代わりにしていましたが、この投資戦略についても少し再考の余地があるかもしれません。
2015年
1月
15日
木
外国人投資家になるために、私は法人でマネックス証券に外国株取引口座を開設しています。マネックス証券は最低手数料が5 USDと非常に安価な手数料体系となっています。
この価格帯は、本場の米国の格安ブローカーで比べても遜色無い手数料体系です(ただし売却時には別途手数料あり)。これだけ手数料が安価だと、細かいナンピン買いを躊躇なく実践することが可能となります。
さて、外国株取引の際には、株式の売買手数料だけではなく為替手数料にも注意を払う必要があります。そこで、マネックス証券の外貨交換へのスプレッドを調べてみました。
2015.1.15時点での参考振替為替レートは下記のごとくです。
TTS: 117.32 円 (JPY→USD)
TTB: 116.82 円 (USD→JPY)
スプレッドは往復で50銭、片道は25銭のようです。このスプレッドの厚さは、一般的なネット銀行と同等程度で、FXに比べるとかなり割高な水準です。
もちろん、この為替振替システムを使って通貨売買で利益をあげようとするわけではないので、スプレッドがかかるのはJPY→USDへの振替時の25銭のみです。
送金手数料等を考慮すると、この程度のスプレッドでUSDを購入できるのであれば、ほとんど問題にならないと考えています。最近、やや円高傾向なので、ボチボチとUSDのタネ銭を収集していこうと思います。
2015年
1月
07日
水
昨夕ですが、夕食をとっていると家の電話が鳴りました。ディスプレイには”表示圏外”と表示されています。迷惑電話対策で番号非通知に対しては、通話拒否設定にしています。
おかしいなぁ? と思いながらも電話でにでると、聞きなれない外国語でいきなり話しかけられました。私の家は、近所にあるホテルの電話番号と酷似しているため、ときどき観光客から間違い電話があります。
今回も間違い電話だと思い、「Sorry, I think you have the wrong number 」と言いましたが、「Mr. ○○○?」と私の名前をおっしゃられるではないですか!
もう一度聞き直すと、どうも海外銀行の担当者からの電話だったようです。私の場合、頭の中を 日本語 → 英語モード に切り替えるのに1分程度時間がかかります。ちょっと性能悪いですね(笑)。
1分ほどシドロモドロに対応しつつ、ようやく頭の中が英語モードに切り替わった時点で、本題に突入しました。要約すると、提出するべき文書の期限が切れているから送れ!という用件でした。
この海外銀行は10年以上前に開設したのですが、今では海外口座を維持するメリットが無いため、預金残高もほぼゼロです。しばらく忘却の彼方だったのですが、まさか前方から電話があるとは思いませんでした。
まぁ、e-mailで資料を送るだけなので、せっかく開設した口座を維持することにしました。2000年頃の海外口座は非常に珍しくて、日本では入手できない金融商品にアプローチできるありがたい存在でした。
この海外銀行口座も苦労して開設したモノですが、今では利用価値が無くなり完全に店晒しの状態です。時代の移り変わりは激しいものだと改めて感じました。今では「国内でラクラク海外投資を!」ですからね。
2014年
12月
26日
金
先日から自国通貨暴落に際して資産拡大する手法を検討しています。最も単純なのは暴落時にショートポジションを取ることですが、タイミングが難しく、市場の乱高下も予想されるためリスクと隣り合わせです。
ロングポジションでチャンスをモノにするためには、前回も挙げた下記のような条件を満たす資産を確保する必要があります。
完全に上記の3つの条件全てに該当する金融資産を、残念ながら私は知りませんが、これに近い手法を発見しました。それは「外国人投資家」として日本株に投資する手法です。
はぁ~?とい言った感じでしょうか(笑)。外国人投資家は「外貨」で「海外」から日本株を購入します。私達もこの手法を採れば、日本円の暴落時にバーゲンハンティングすることができます。
しかし、当たり前の話なのですが、私達は「外貨」で日本株を直接購入することはできません。日本円に両替する必要があるのですが、この際に為替差益に対する膨大な税金を支払わなければなりません。
これを回避するには、外貨のまま日本株を購入する必要があります。最も単純なのは海外証券口座を用いて日本市場に投資する方法です。しかし「ラクラク投資」を追求するために、他の方法を検討してみました。
そして見つけたのが海外市場に上場している日本株を購入する手法です。2014.12月時点では、残念ながら国内証券会社からNYSEに上場する日本株ADRを購入することはできません。
しかし、多くの証券会社で日本株ETFは購入することができます。日本株ETFの代表的銘柄は、iShares MSCI Japan (EWJ)です。このETFは、Net Assetsが15.6Bもある大型株です。
NYSEに上場する十分過ぎる流動性のある海外ETFを、日本国内の証券会社から日本円(※)でラクラク購入できるのです!この銘柄を購入することで、あなたも今日から「外国人投資家」です(笑)。
※ 証券会社の口座内であらかじめUSDへの両替が必要です
海外ETFも1000万円まで補償されるようなので、仮に証券会社が破綻しても全ての資産が無くなる心配はなさそうです。敢えて問題点を挙げるとすれば下記のごとくです。
①は、日本国内に居住する限り避けることはできないでしょう。ただし、税の支払いが嫌なら保有し続けることで永久に税の支払いを先送りできます(個人では相続時にヤラレルので法人の場合です)。
②は、国内証券会社で海外ETFを購入することは混蔵寄託契約を利用しているため国内法の制約を受けます。従ってNYSEに上場しているETFでも国内で超法規的措置があった場合には、これに従わざるを得ません。
国家破綻をきたすほどの危機的状況下では、国内法の縛りがある限り海外口座ほどの安心感は得ることができないのです。さすがにここまでは考え過ぎのような気がしますが・・・。
まとめ
国内証券会社(お勧めはマネックス証券)で外国株式口座を開いて、平時に日本円を米国ドルに両替しておきます。そして、日本円暴落時にEWJを大量購入することで、国内でもチャンスを掴むことが可能です。
2014年
12月
23日
火
ルーブルおよびロシア株の下落は小康状態を保っています。12月18日にRTS連動型上場投信(1324)に参戦して以来、まだ1000株しか購入できていないのですが、焦らず更なる下落を待ちたいと思っています。
今回のロシア株投資にあたって研究したのですが、ロシアの代表的な株価指数にはRTS指数とMICEX指数があります。これらはそれぞれRTSとMICEXというふたつの証券取引所が算出している指数です。
上場している企業の時価総額で言うとMICEXの方が大きいのですが、MICEX指数はルーブル建てです。一方、RTS指数はドル建てなので、世界的にはロシアを代表する株価指数と見做されています。
上場している企業はかなりオーバーラップしているのですが、今月になってからの両指数間の動きには、目を見張るほどの乖離を認めます。まず、下のチャートを見てください。
2014年
12月
18日
木
昨日、ルーブルおよびロシアの株価指数のひとつであるRTSが暴落していることをお伝えしましたが、17日の後場でロシア株式指数・RTS連動型上場投信 (1324)を75円で1000株購入できていました。
私の投資戦略のひとつに「金融危機がニュースで流れるようになったら買いを検討する」がありますが、これに則った今回の決断です。日本市場で株式を購入するのは2012年以来で、実に2年ぶりのことです。
それも、まさかロシア株を購入することになるとは想像もしていませんでした(笑)。純粋にロシア株に投資するのに最高の銘柄はNYSEArcaに上場しているRSXだと思います。
このETFはかなりの規模のnet assetsを有しており、上場廃止リスクや流動性不足が少ないことが特徴です。しかし日本からラクラク投資しようと思うと手数料がバカ高く(3000円/回程度)なることが欠点です。
この点、ロシア株式指数・RTS連動型上場投信 (1324)だと100~200円/回程度の手数料なので、非常に細かくナンピンすることが可能となります。
ちなみに、今回は法人でエントリーしました。さすがにロシア株なので長期保有には適しておらず、私には珍しく「投資ではなく投機」に近いからです。法人なら負けても損金で落とせますから有利ですね。
参戦してから言うのも何ですが、昨日の暴落がセリング・クライマックスで無いことを祈りたいと思います。あの程度の暴落がセリクラであるなら、ロシア株で大きな利益を挙げることが難しいです。
2014年
12月
17日
水
原油価格の下落を受けて、産油国であるロシアでは経済状況が悪化するとの見方から中央銀行が政策金利を大幅に引き上げたにもかかわらず通貨ルーブルが売られて暴落しています。
16日、通貨ルーブルを防衛するためにロシア中央銀行は政策金利を10.5%から17%へ大幅に引き上げました。 しかしその後もルーブルは売られ、ドルに対して半年前と比べて50%以上下がっています。
また、ロシアの主要な株価指数のひとつであるRTSは16日、前日よりも12%余り値を下げました。このロシアの金融危機のニュースは、日本の主要メディアでも取り上げられています。
私の投資戦略のひとつに「金融危機がニュースで流れるようになったら買いを検討する」があります。今回は部分的にはそれに該当する事案だと考えています。そこで、ロシア投資の研究をしてみました。
まずロシアの通貨はルーブルですが、残念ながら日本国内からルーブルに投資する手段は少ないです。まず最有力の ロシア通貨ルーブル連動型上場投信(露ルーブルETF)は平成21年に上場廃止になっています。
更にFXでは、こちらに紹介されているようにマイナーなFX会社数社のみしか取り扱っていません。スプレッドも大きいようで短期投機でも長期投資でも利用しにくいのが現状です。
では株式はどうかというと、NEXT FUNDS ロシア株式指数・RTS連動型上場投信 (1324)が東証に上場しています。外貨に両替する必要が無く手軽に参入できることが最大のメリットです。
デメリットは流動性に欠けることと、小型株なので上場廃止リスクを払拭できないことです。RTS指数と比較して分かるように、少し値動きに乖離がありますが、これは為替の影響で実際は1%以内のようです。
2014年
12月
13日
土
先日、高値を更新する日本国債から利益を得るべく、NYSEに上場しているJGBDに再参戦することをご報告しました。先ほど確認したところ、12.11時点で15.50ドルで約定していました。
12.12の終値が15.51ドルだったようです。相変わらず非常に薄い板で、流動性の低さを再認識しました。日本国債に対して市場参加者の興味が低いことを伺わせます。
これでJGBDを合計400株所有していることになり、unit cost(平均取得価格)は16.56ドルで、443ドルの評価損です。しかし約80円/ドルで調達しているので、為替損益まで加味すると若干プラスのようです。
market value(時価評価)は6204ドルなので、日本円換算では73万円程度でしょうか。まだまだ小さな投資金額ですが、長期国債先物の動向を注視しながらナンピン買いを続けようと思います。
海外株式に投資する立場では種ゼニを準備する都合上、もう少し円高の状態が続いて欲しかったです。為替は水物なので、再び100円/ドルを割る展開も否定できませんが、しばらくは望めそうにありません。
再び1ドル2桁円台にまで円の価値が上昇するように、日本の国力が今よりもっと強くなれば良いのですが・・・。まぁ、こんな期待を抱いているようでは、投資家としてはまだまだ未熟と言わざるを得ません。
投資家たる者、相場の動きに期待するよりも、相場の現実に即した投資判断を行うべきですね。少し反省です。それにしても、海外株式で結果を出すことは日本株よりも難しい・・・。
2014年
12月
07日
日
先週末は、長期国債先物が147.32円という史上最高値を更新しました。ひまわり証券で日本国債CFDの取扱いが終わってから、日本国債(JGB)に対する投資意欲を失くしていました。
しかし、目も眩むようなJGBの高値を目の前にして、収益のニオイをぷんぷん感じるのです(笑)。過去に一度JGBDに参戦しましたが、未だに塩漬けで唯一のマイナス評価銘柄に甘んじています。
短期国債であれば日銀の抑えが利きますが、長期国債をいつまでも日銀が高値維持できるとは思えません。したがって、かなりリスキーではありますが、JGBの空売りポジションへの参戦を検討しているのです。
しかし、残念ながら国内でJGBの空売りに参戦する機会を提供しているのは現時点ではIG証券のみのようです。以前、IG証券の口座開設を検討しましたが、ロットが大きいため開設を断念したことがあります。
この手の空売りを行うにあたってロットが大きいことは致命傷となる危険性が高まるため、IG証券ではなく、ひまわり証券に口座を開設しました。しかし、業績低迷のためCFDの取扱いが強制終了されました。
したがって、現時点でJGBの空売りに参戦するにはNYSEで投資するしかありません。もっとも手軽な投資手段はやはりJGBDやJGBSへの投資です。両銘柄とも小型株のため流動性に乏しいことが欠点です。
しかし、これほどまでのJGBの高値は絶好の投資機会だと思います。リスクは高いですが、週明けのNYSEで思い切って投資を敢行するかもしれません。
2014年
11月
08日
土
外貨投資に対する私見 のつづきです
FXの次は現物の外貨ですが、国内で外貨預金として所有するメリットはあまり無いと思います。これは、①売りと買いのスプレッドが大きい ②送金コストが高い ことが理由です。
国内ではあまりメリットがありませんが、海外の銀行で預金するのであれば、ある程度の金額であれば推奨されます。ただ基本的に利息はほとんどつかないので、資金を寝かせておくだけの状態になりがちです。
もちろん、海外証券会社の口座内に現金をプールしておくことは、海外投資を行う上では必要不可欠です。このように現物の外貨は、あくまで投資のツールと割り切る必要があると思います。
さて、次はいよいよ東証に上場している海外ETFです。私の中では、金融のプロ以外の一般の方が海外投資を行う上で最も推奨される手段だと考えています。
東証に上場している海外ETFは流動性にやや難があるものの、取引コスト・維持管理コストとも非常い安価です。そして2014.9月現在ではメジャーなジャンルの投資対象をほぼカバーしています。
国内株式やETFと同様の気軽さ・コストパフォーマンスの高さで、全世界のさまざまな投資ジャンルにアクセス可能であることは、個人投資家にとって非常にメリットが大きいと考えています。
もちろん個別ETFでは上場廃止リスクが存在しますが、そのマイナス面を考慮しても圧倒的にメリットの方が大きいです。したがって、この円安局面で個人投資家が選択するべき最有力候補と言って良いでしょう。
最後にゴールド(金)ですが、特に現物は究極の無国籍通貨と言ってよいでしょう。特に政治的な混乱期には威力を発揮します。デメリットは維持管理コストや売りと買いのスプレッドが大きいことです。
ゴールド(金)のETFは、維持管理コストや売りと買いのスプレッドをほぼ無視できるメリットがありますが、最大の問題点は現物の金の裏付けが無い銘柄があることです。
ゴールド(金)のETFは、ゴールド(金)というよりは、どちらかと言えば海外ETFに近い性格の投資対象だと言えます。現物の管理が煩わしい方はETFを選択すればよいでしょう。
以上を総括すると、手元資金の資産価値を保全したいのであれば東証に上場している海外ETFを、手元資金は潤沢ではないが円安の流れに乗りたいのであればFXを選択するのが妥当ではないでしょうか。
2014年
11月
07日
金
円安の流れが続いています。2014年上半期は、海外からの配当などの所得収支も含めた経常収支までもが約7400億円の巨額赤字でした。これは高度経済成長期以降は無かった現象です。
為替相場は変動相場制に移行して以来、ずっと円高の流れでした。しかし、昨今の円安の流れは、歴史的にみても大きな転換点を迎えている可能性があります。
本当に為替相場の流れが円安にパラダイムシフトしたのであれば、どのようにして円売り外貨買いを敢行するべきなのでしょうか?今日はこの話題についての私見を述べてみたいと思います。
まず、現時点で外貨に投資する手段としては大きく分けて下記の手段があります。
円安の流れに乗るために最も手っ取り早いのは①のFXであることは論を待ちません。感覚的にストレートに外貨に投資できる(と錯覚しているだけ?)メリットと、少ない資金で投資できる(=レバレッジを利用できる)ことが魅力です。
しかし、一本調子に相場が一方向に動くことはあり得ないので、どこかの時点で必ず一時的には円高に振れます。その揺り戻しの際に、巨大なポジションをハイレバレッジで張っていると市場からの退場を余儀なくされます。
また、2000年台半ばまでは円と外貨の金利差が大きかったので、スワップポジションを取ることができましたが、今では外貨も金利が低いのでさほど大きなスワップポジションを得ることができません。
外貨の現受けして海外の証券会社に送金して株式を購入するという選択肢もありますが、東証に多数の海外ETFが上場している現在ではメリットに乏しいです。このため、FXへの投資(投機?)は、純粋にキャピタルゲイン狙いとなります。
これらのことを勘案すると、急激に為替相場が動いたときにでも機動的に資金を投入してロスカットを回避できる体制を維持できるのなら(=どこかに円の現金をプールしておく)、少ない資金で円安の進行をヘッジでいる手段としては選択肢のひとつだと考えています。
外貨投資に対する私見2 につづく
2014年
11月
06日
木
今日の東京市場も荒れましたね。
ドル円の1日のボラティリティが1.5円もありました。
特に事件が無いのに、これだけ大きなボラが出現するとは驚きです。
FXでハイレバレッジのポジションを張っていた方には
とてもスリリングな市場展開だったと思います。
おそらく、市場参加者も着地点を摑みきれていないのでしょう。
このような方向性を読めない荒れた相場の局面では、
私は基本的に参戦しないことにしています。
このような相場環境は投資ではなく”投機”ですからね。
しかし、これ以上の円安はデメリットの方が大きいと感じる方が
多くなりそうなので、株式市場でもひと波乱くるかもしれません。
狼少年かもしれませんが、いずれにせよ様子見に徹するつもりです。
このような賭場と化した市場に参戦すると楽しいですが、
私は娯楽ではなく、利益を得たいと思っています。
金融資産においても、利益は精神的な苦しみの中から生まれます。
ワクワクする相場展開に身を投じてみたい衝動に駆られますが、
ここはグッと我慢ですね(笑)。
2014年
10月
10日
金
ハワイの不動産を取り扱っているレイハワイ不動産のメールマガジンを拝読していますが、興味深い記事があったので転載します。内容は「ハワイで融資は可能か?金利はどうなる?」です。代表の岡野さんは、私の大家仲間で非常にいい方です。
2014年
9月
28日
日
最近の円安傾向で、一般の方にも海外投資熱が高まっています。普段、世間の流れとは逆行する(完全に無視、もしくは逆張りしてメシのタネにしている)私ですが、今回に関しては円安の流れを注視しています。
何といっても日本経済のファンダメンタル面で円安の趨勢なのが、最も大きな理由です。それはさておき、私が投資家デビューした1999年ごろには、本格的に海外投資を行うには海外に行くしか方法がありませんでした。
アメリカで始まったインターネット革命の波が、英領オフショアをはじめとする欧州の銀行を席巻する歴史的な変革期を間近に観察することができました。
まともな日本語での情報がほとんど無い中、英和辞典を片手に海外の投資案件を国際電話やFAX(!)なども交えて購入したことが非常に懐かしくも危なっかしい思い出です(笑)。
一般投資家に対する意味では金融後進国であった日本も、2000年台半ば以降は急速に実力をつけたため、今では海外に出ていく必要性がほぼ皆無になったのは非常に喜ばしいことです。
つまり、今では海外投資を行うにあたって英語力・勇気・思いっきりの良さなどの要素は全く不要となり、純粋に投資判断で資産の増減が決まるようになりました。
昔は、香港などの怪しげな日本人金融ブローカーが跋扈しており(今でも居ますが・・・)、英語力や金融の知識の無いプチ富裕層を喰いものにしていました。
そのような怪しい面々を通さずとも、日本国内で・東証で本格的な海外投資をできることは、本当にありがたくも便利な世の中になったものですね!
2014年
9月
19日
金
今朝の東京外国為替市場でついに1ドル109円台に突入しました。6年ぶりの円安水準らしいですが、報道を見る限りでは、米経済の回復への期待からドル買い・円売りが一層進んだそうです。
しかし、私は7カ国の通貨バスケットを組んでいるので、各通貨の値動きもウォッチしているのですが、円はドルだけでなくほとんどの主要通貨に対して大幅に下落しています。
円安の原因が本当に「米経済の回復への期待から」なのであれば、ドルの独歩高になるはずです。しかし現実にはドルの独歩高というよりは、円の独歩安という方が正しい状況です。
私は2001~2002年にかけてAUD、NOK 、ZAR 、CAD 、NZDなどの資源国通貨を、2008~2009年にUSD、GBPをおのおの数百万円単位のロットで購入しているので、この1ヶ月ほどのラリーで更に相当な含み益が形成されました。
これ自体は喜ばしい話なのですが、先日も記事にしたように私は日本円の購買力低下を真剣に危惧しています。この程度の円安で踏みとどまってくれるのであればよいのですが、これ以上の円安はちょっと警戒感が必要かもしれませんね。
2014年
9月
12日
金
今日の東京市場でも引き続き円安が進行しました。あっという間に1ドル107円台です。私はFXも現物の通貨(7か国の通貨バスケット)でも投資していますが、FXは非常に低レバレッジであるため追証の心配が無いのでほぼ放置しています。
いすれにせよ、現在の円安の流れのおかげで日本円ベースでの時価は順調に上昇しています。しかし、株式の時価評価の上昇と異なり、円安による日本円ベースでの資産増加はあまり嬉しくありません。
円安という現象は、端的に言うと日本円の購買力が落ちることを意味します。このため、自分の所有する資産の大部分が円ベースの資産である場合、国外から見ると資産が減少することになるからです。
円安になると輸出産業の競争力が増すので、日本の世論では「円安は飯良いこと」と捉えられますが、自分の所有するお金の価値が落ちることになるので、私は円安があまり好きではないのです。
そして、現在の円安傾向は「往って来い」にはならない可能性があります。つまり、将来にわたって二度と1ドル=100円未満にはならない可能性があるのです。
そんな悲観的な未来を予想するのは嫌ですが、本当にそうなりかねないところが怖いところです。やはり、自国通貨は強いままであって欲しいものです。
2014年
9月
05日
金
今朝もオープニングから東京市場で円安・日本株高が進行しています。株高は円安の進行に伴った動きと考えられていますが、第2次安倍内閣の支持率上昇も一因かもしれません。
私の金融資産でのポートフォリオは約50%が日本株・20%が外貨・10%が海外株式なので、現在はなかなか居心地の良い状況です。ただただ市況を傍観しているだけの毎日ですが、どんどん含み益が膨らんでいくので精神的安定感を得ることができます。
しかし、私の13年間の金融投資のキャリアの中で現在のような状況は、どちらかと言えばめずらしいです。私は逆張り投資家なので、どんどん時価総額が減価していく状況の方が日常的なのです。
このあたりのスリリングさは不動産には無い感覚です。金融資産は常に時価評価することが可能なので、価格に対するプレッシャーが尋常ではないのです。不動産のように市況に鈍感になることはかなり難しいと感じています。
しかし、不動産のように所有しているだけでコストが掛かることはないので、精神的なプレッシャーに耐えることができれば”待つ”ことが容易なことが特徴です。どちらも一長一短ですが、両方に参戦することで資産経営の安定度は増すのではないかと考えています。
2014年
2月
21日
金
国外財産調書制度に関連した情報です。米国内に資産を所有している方にはW-8BEN(米国の源泉徴収に関する受益者の外国でのステータスの証明)というフォームはお馴染みだと思います。これを提出していてうっかり日本で申告し忘れると100%税務署に捕捉されるようです。
日本と米国は租税条約を結んでおり、お互いの情報をやり取りしています。その一貫で、W-8BEN提出者のリストが日本の税務当局に引き渡されているようです。小額の場合、総合課税の確定申告が面倒なので、ついつい無申告のままの方が多いと思います。
しかし、国外財産調書制度が整備されて罰則規定もできた現在では、従来のように「なあなあ」な対応では、思わぬペナルティーをくらってしまう可能性が高まっているのです。現状では年末終値での為替による時価評価が5000万円以上の方が申告の対象です。
しかし、5000万円未満の小口投資家であっても、確定申告の際に利子
・配当・不動産賃料収入などを申告する必要があるので、注意が必要です。ちなみに無申告の場合、平成26年12月末までなら3年間の修正申告で済ませられますが、平成27年度からは5年間に延長される可能性が高いので注意が必要です。
2014年
1月
26日
日
アルゼンチン・ペソが23日のブエノスアイレス市場で暴落しました。24日には1ドル=8.005ペソで取引を終え、前日比でほぼ横ばいで、ひとまず下げ止まった感がありますが、予断を許さない状況です。以下、WSJからの転載です。
2013年
12月
28日
土
円安が加速しています。27日のニューヨーク外国為替市場の円相場では、一時、1ドル=105円19銭と2008年10月上旬以来、約5年3か月ぶりの円安・ドル高の水準になりました。
トレンドがかなりはっきりしているので、逆張り投資家としては外貨売りを仕掛けても良いのは?と思うかもしれませんが、はっきり言ってこれは自殺行為です。
”逆張り”といっても底値があるモノだけが投資対象なので、通貨売りのような底値の無いモノに対して逆張りするのは極めて危険な行為だと思います。
逆に通貨の買いであれば、基本的に逆張りは”アリ”だと考えています。時間の無い個人が世界中のプロ投資家がシノギを削る戦いに勝つには、はっきり言ってこの手法しかないと思います。
結論的には今の為替の状況では、逆張り投資家が利益を得る機会は少なそうです。したがって、いつもお決まりの結論ですが、管理人は冬眠状態を決め込んでいます。
2013年
9月
03日
火
新興国がヤバイですね・・・。そろそろ投資準備開始か? のつづきです
しかし、1998年のアジア通貨危機の際には、国内からこれらの通貨を購入する手段が全く無かったことを考えると隔世の感があります。しばらくは新興国の動きから目が離せませんね。
通貨危機が本格化すると株式市場も崩落することが予想されます。これらの新興国は、20-30社程度のコングロマリットが国内経済を支配するいびつな構造です。したがって、個別株ではなく株価指数への投資がベストだと思います。
最近では各国の株価指数ETFが国内証券会社でも購入できるようになっています。中には東証に上場しているETFもあるほどで、本当に便利な世の中になりました。
これだけ投資手段が整備されると、チャンスが無かったという言い訳は通用しません(笑)。投資対象とタイミングを吟味する目利きと度胸が勝負の分かれ目になります。「人の行く裏に道あり花の山」です。もし阿鼻叫喚の状況が出現すれば、恐れずにステップインしようと思います。
2013年
9月
02日
月
米国のQE3縮小が現実のものになりつつあり、マネーの逆流が起こり始めています。インド、インドネシア、アセアン諸国は軒並み通貨・株式市場とも急落しています。
下落の激しさはインド・インドネシア>タイ>フィリピン>マレーシア>シンガポールの印象です。中国や韓国は同じ新興国ですが、停滞しているものの急落している印象はありません。
株価に関しては、リーマンショック以後のQEで嵩上げされている部分がまだ溶けていないですが、通貨はインド>インドネシアの順で日本円ベースでは最安値圏まで下落しています。
まだ、QE3の出口がどうなるか分からないので予断を許せないですが、本格的な通貨危機に進展するようであれば、ルピー(インド&インドネシア)買いを検討したいと思います。
現在、両国の通貨に投資するにはFXもしくはETNとなります。コスト面ではFXに軍配が上りますが、直接通貨を購入するわけではなくバーチャルな通貨での取引となるためスワップポイントが非常に不安定です。
「人の行く裏に道あり花の山」ですね! につづく
2013年
1月
03日
木
米国で財政の崖がぎりぎりで回避されたことを受けて、年明けのNYで一段の円安の流れが加速しています。
以下、ロイターより抜粋です
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2日のニューヨーク外国為替市場では、米国で「財政の崖」がひとまず回避されたことを受けて、ドルが豪ドルなどの高金利通貨に対して
下落したほか円も売られた。
ただ米政府の歳出や債務上限をめぐる交渉が控えていることから、ドルや円の下落は一時的なものとなる可能性がある。
終盤の取引で豪ドル/米ドルAUD=は0.9%高の1.0497米ドル。一時2週間ぶりの高値をつけた。
ニュージーランドドル/米ドルNZD=は0.7%高の0.8338米ドル。
カナダドル/米ドルCAD=も0.7%高の0.9858カナダドルとなった。
ユーロは対ドルEUR=で0.2%安の1.3185ドル。ロイターのデータによると、一時1.3299ドルまで上昇し2週間ぶりの高値をつけたが、その後は利食い売りが優勢となった。
ケンブリッジ・マーカンタイル・グループのシニアアナリスト兼トレーダーのマシュー・リフソン氏は「年末から続いていた(財政の崖をめぐる)雑音は全て取り除かれた」と述べ上で「経済に焦点を移す時期かもしれない。現時点で欧州のほうが米国よりも状況が悪い」と指摘した。
ドル/円JPY=は0.7%高の87.26円。一時87.33円まで上昇し2010年7月下旬以来の高値をつけた。
ユーロ/円EURJPY=は0.5%高の115.07円。ロイターのデータでは1.3%高の115.99円まで上昇し2011年7月以来の高値を記録した。
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米国ではチキンレースが展開されていましたが、最後は共和党が歩み寄ったようです。
円安は外貨投資をしている者にとっては、非常に居心地いいですね。外貨投資を始めて12年ほど経ちますが、2002年~2007年の居心地のよい時代を思い出しました・・・。さて今回はいつまで続くのでしょうか。
2012年
11月
09日
金
読売新聞の記事です。
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ユーロのスワップ金利が復活してきた。7月にECB(欧州中央銀行)が政策金利を引き下げて以降、ユーロ/円の買いスワップはマイナス基調が続いていたが、10月以降、多くのFX会社で再びプラスへと転じてきたようだ。外貨投資のひとつとして、中長期的な視野でFXを使う人も多い日本人にとっては朗報だろう。
スワップ金利に変化があったといっても、ユーロの政策金利が上昇したわけではない。それでもスワップ金利が上昇基調にあるのは、スワップ金利が政策金利そのものではなく、直接的には銀行間市場での短期金利により決まってくるためだ。ユーロ債務危機への懸念が薄まるにつれユーロの短期金利が上昇し、それがFXでのスワップ金利にも反映され、今回のスワップ金利の再逆転につながっている。
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ユーロ/円はメジャーなので、気付いている方が多いのではと思います。過去10年近く、円の買いスワップの金利がマイナスだったことはほとんど無かったですが、考えてみればおかしな話です。
あと数年したら、現在の円高・スワップ金利プラス・株安の状況が一変している可能性があるかもしれませんね。
2012年
9月
24日
月
FXのセミナーを聴講してきました その2 のつづきです。
ファンド会社の社長さんのおっしゃられることは、ほとんど全てもっともなことばかりです。ただ、一点だけロジックの整合性の無いところがありました。
それは、金額に整合性がないところです。ファンド・オブ・ファンドから100億円の資金運用を預かっているという割には、個人に対して100万円単位という小額のロットで資金を募っています。
また、社長さんのいうメインのターゲットは100万円程度しか持っていない20~30歳代の若者で、3000万円以上あるような方はメインの客層ではないとのことでした。
結論的には詐欺的な要素が非常に濃いファンドだと判断しました。しかし、あの熱意と説得力に押されて、皆さん購入してしまうのでしょうね・・・。
2012年
9月
23日
日
FXのセミナーを聴講してきました その1 のつづきです。
今回のセミナーは純粋なFXセミナーではなく、スキャルピングの手法を用いたFXの私募ファンドの勧誘的なセミナーでした。
この私募ファンドは1日に1%の利益、1ヶ月(20日トレード)で20%の利益を目指すというファンドです。
隔月で月利2%、年間24%の利益分配を2年間1度も滞らせたことがないと謳っています。最低投資価格は100万円です。さて、このファンドは投資対象として適格でしょうか?
FXのセミナーを聴講してきました その3 につづく
2012年
9月
22日
土
昨日は、FXのセミナーを聴講してきました。この手のセミナーに参加するのは初めてです。気付いたポイントを列記します。
FXのセミナーを聴講してきました その2 につづく
2012年
7月
21日
土
YOMIURI ONLINEで下記のようなユーロ/円のスワップ金利が逆転という記事がありました。
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ユーロ/円のスワップ金利が逆転した。きっかけとなったのは7月5日のECB(欧州中央銀行)の決定。中銀預金の金利がゼロとなったことだ。FX投資家にとって円を売って外貨を売ればスワップ金利がもらえるというのが常識だったはずだが、そんな常識が崩壊しつつある。
この決定以降、ユーロ/円のスワップ金利は買い取引、つまり円を売ってユーロを買う取引で支払いとなる傾向が定着しつつある。おさらいしておくと、スワップ金利の源泉は「2国間の金利差」だ。7月のECB以前にも円とユーロの金利差が縮小していたため、ユーロ/円の買いでスワップ金利が支払いになることはあったが、一時的な現象に過ぎなかった。しかし、今回のECBを機に「円売り・ユーロ買い取引でスワップ金利は支払い」がいよいよ定着しそうだ
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今まで、FXを外貨預金代わりにしている人も多かったと思いますが、その前提が崩れてきましたね。FXで外貨を長期保有する戦略は再考する時期にきているのかもしれません。